第939回
リフォームローンの資金使途はどこまで?
- マイホーム購入から20年以上経ち、老後も見据えて大掛かりなリフォームを検討しています。リフォームローンを利用しようと思っているのですが、資金使途に制限はあるのでしょうか。(55歳 会社員)
- リフォームローンの資金使途は金融機関や商品によって異なります。リフォーム資金以外にどんな資金がいくら必要になるのかをしっかりと見積もり、必要があればフリーローンの併用も検討しましょう。
リフォームローンの資金使途
リフォームローンは、住宅の増改築を行う際に利用できるローンです。資金使途は金融機関や商品によって異なりますが、主なものは次のとおりです。
- 住宅の増改築、内装、外装、修繕資金
- システムキッチン、ユニットバス等の住宅関連設備資金
- 門塀、造園、車庫等の外構工事資金
この他、家具・インテリアの購入資金を資金使途として認めている金融機関もあります。また、バリアフリー工事やエコリフォーム資金については、リフォームローンで対応している金融機関もあれば、専用の商品を取り扱っている金融機関もあります。
しかし、リフォームが大掛かりになった場合には、家具や荷物を預けるためにトランクルームを借りたり、仮住まいが必要になったりすることもあります。その場合のトランクルームの費用、仮住まいの費用、引越し費用や運送費用などは一般的にリフォームローンの資金使途として認められていません。
フリーローンの併用も
仮住まいの費用などリフォームローンの資金使途以外の資金も借り入れでまかないたい場合には、フリーローンが選択肢になります。フリーローンはその名の通り、資金使途が原則自由(フリー)なローンです。ただし、目的別ローンと比べるとフリーローンは金利が高い傾向にあります。できるだけ金利の低い商品を探すとともに必要な金額をしっかりと見積もり、借入金額を抑えましょう。
また、リフォーム費用の支払い時期は工事完了後の一括払いの場合が多いですが、リフォームが大規模になると2回払い(契約時の着手金と、引渡し後の残金)や3回払い(着手金、工事途中の中間金、残金)になる場合もあります。一般的なリフォームローンは工事完了後に融資が実行されます。支払いのタイミングに合わせて複数回に分けて融資を実行する「分割融資」を行う金融機関もあるので、必要があれば探してみるとよいでしょう。分割融資の取り扱いがなく、自己資金では足りない場合にはフリーローンとの併用を検討することになります。しかし先程もお伝えしたように、リフォームにはリフォームローンの資金使途以外にも費用がかかることもありますので、無理のない資金計画を立てることが重要です。