第913回

リフォームをするならローンもリフォーム専用商品を検討!

コロナ禍でテレワークが推進されていますが、わが家には小さい子供もおり自宅内でワークスペースを確保することが難しい状況です。テレワークはコロナが終息しても続きそうなので、この際自宅のリフォームをしようかと考えています。全額を自己資金でまかなえそうもないので、一部はローンを活用したいと思っていますが、上手な選び方があれば教えて下さい。(39歳 男性 会社員)
リフォーム資金を借りる場合は、ローンの中でもリフォーム専用のリフォームローンを活用してはいかがでしょうか。メガバンクのみならず地方銀行や信用金庫など身近な金融機関もリフォームローンを取り扱っています。商品によって、適用範囲やキャンペーン、条件の内容等が異なるため、しっかりと比較、検討した上で選ぶことが大切です。

リフォームをするときは、「どこを(何を)」・「どうしたいか」を見極めて予算を決める!

内閣府が2020年5~6月と12月に実施した「新型コロナウイルス感染症影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」によると、新しくチャレンジした項目の1位が2回とも「今までやれなかった日常生活に関わること(家の修繕等)に新たに取り組んだ」(第1回:28.4%、第2回:15.6%)でした。

テレワークなどで在宅時間が増えたことなどをきっかけに、生活や仕事の場である自宅の環境に目が向き、ワークスペース確保のためのリフォームや、修理・修繕、利便性を求めて居間やキッチン・トイレ・浴室などの水回り等のリフォームを検討した方が多かったのかもしれません。

リフォームの主な目的には、「より豊かで快適、便利な住空間・設備にするため」と「修繕や修理など、劣化を解消するため」がありますが、やりたいことをすべてやろうとすると費用がかさみがちです。リフォームを検討するときには、「どこを(何を)」、「どうしたいか」をじっくり見極める必要があります。家族と話し合い、リフォーム会社からの提案や見積もりをしっかり吟味・検討して、予算を決めるようにしましょう。またその際には、リフォームを行ったのちも「将来予定しているライフイベント費用が無理なく準備できるか?」、住宅ローンを返済中であれば「リフォームローンの返済が重なって家計が圧迫しないか?」などの観点から予算を考えることも大切です。

自己資金で不足する場合は、リフォーム専用の「リフォームローン」を検討する!

自己資金でまかないきれないリフォーム資金を用意するためには、リフォームローンの活用を検討してはいかがでしょうか。リフォームローンは、無担保で借りることができるリフォーム専用の商品です。メガバンクをはじめ、地方銀行や信用金庫など、身近な金融機関の多くが取り扱いをしています。

リフォームローンを決める時には、商品によって異なる適用範囲やキャンペーン、条件などをしっかり比較・検討し、できるだけ返済負担が軽くなるものを選ぶとよいでしょう。

金融機関によって借入時や完済時の年齢要件、地域の制限などが設けられているため、まずは、多様な商品の中から、借入要件を満たすものを絞り込む必要があります。

資金使途については、自宅の増改築資金とそれに伴う家具・家電の購入資金、解体資金など、広くリフォーム関連資金としているものが一般的ですが、なかには、太陽光発電システムやオール電化システムの設置など、エコ関連リフォーム資金に限定したものもあります。

キャンペーンの内容は主に優遇金利の適用ですが、ウェブ申込みに限定した優遇、住宅ローン利用やカードローン契約、給与振込指定などによる優遇、エコリフォームの優遇などがあります。申込期間を限定して金利引き下げキャンペーンを実施している場合もあります。

その他にも、金利タイプ、適用金利、借入可能額、借入期間などの条件も金融機関によってそれぞれ異なります。

リフォームの内容や予算とも照らし合わせ、複数のリフォームローンを比較、検討して、できるだけ有利な条件で選ぶようにしましょう。

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私が書きました

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中村 宏 (なかむら ひろし)

ファイナンシャル・プランナー。FPオフィス・ワーク・ワークス 代表。

教育出版社勤務後、2003年にファイナンシャルプランナーとして独立。「お客様のお金の不安を解消する」をモットーに、1,500件を超える個人相談、セミナー講師、雑誌取材、執筆・寄稿等を中心に活動。無料メルマガ「生活マネー ミニ講座」を配信中。著作 「自分のお金の育て方」(祥伝社)、「老後に破産する人、しない人」(KADOKAWA中経出版)。

※執筆日:2021年02月19日