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第803回

ご両親のお住まいや週末の別荘購入に。セカンドハウスローンに注目

両親が、一戸建ての実家は広すぎて維持も大変になってきたので、買い物にも便利な駅に近いコンパクトなマンションへ住み替えたいと言っています。 マンション購入の資金が不足するようですので私も援助したいと思っていますが、どのようなローンを利用すればよいでしょうか。(会社員 Hさん 51歳)
主に別荘の購入に利用するセカンドハウスローンは、ご両親のお住まいの購入やリフォームにも利用できますので検討してみましょう。

セカンドハウスローンはどういう場合に利用できる?

セカンドハウスローンとは、その名の通り居住する住宅以外の物件の購入やリフォームなどに利用できるローンで、いわゆる別荘の購入に利用するのが一般的です。 但し、ご両親の老後のお住まいの新規購入やリフォーム資金など、同一生計外の親族が居住する物件にも利用できます。 年齢的にローンを組むのが難しい両親に代わってご相談者のHさんが資金調達をサポートするならば、セカンドハウスローンは有効な選択肢となるでしょう。

その他、セカンドハウスローンの利用方法としては、お子様の大学進学や就職する際の住まいを購入する場合や、リタイア後に移住する予定の住まいを資金力のある今のうちに購入しておくという使い方もあります。

セカンドハウスローンのメリット・デメリット

セカンドハウスローンの最大のメリットは、別荘や親族が住む物件購入のために利用するローンでありながら、通常の住宅ローンのように団体信用生命保険(団信)が利用できることでしょう。 万一の時にも負債が残る心配がありませんし、商品によっては疾病保障やがん保障を団信に付帯できる場合もあります。 また、自宅の住宅ローンを返済中でも利用可能です。

但し、あくまでも自宅以外に利用するローンですので、住宅ローン控除の対象にはなりません。 また、使途が自由なフリーローンよりは低金利ですが、住宅ローンよりは金利が高くなりますので資金計画はきちんと立てておきましょう。

フラット35もセカンドハウスに利用できる

一般的なセカンドハウスローンは、借入時の年齢が20歳から70歳程度、ローン完済時の年齢が80歳程度となっています。 さらに、安定した継続収入があることが利用する際の条件になります。

また、楽天銀行不動産担保ローンは、所有者が連帯保証人になることで3親等以内の親族が所有する不動産を担保にできます。 このような本人以外の所有でも借り入れができる不動産担保ローンも選択肢となります。

金利をなるべく抑えたいのなら、フラット35を利用するのも良いでしょう。 フラット35はローン申込者が利用するセカンドハウスや、申込者が所有して親族が居住する住宅の購入にも利用できます。 融資条件は通常の住宅ローンの場合と同じですが、親族が利用する場合の要件に適合するかどうかをよく確認しましょう。

【参考リンク】

私が書きました

福島 佳奈美 (ふくしま かなみ)

ファイナンシャルプランナー(CFPR)。

大学卒業後、情報システム会社で金融系SE(システムエンジニア)として勤務し、出産を機に退社。子育て中の2006年にファイナンシャルプランナー(CFPR)資格を取得する。その後、教育費や保険・家計見直しなどのセミナー講師、幅広いテーマでのマネーコラム執筆、個人相談などを中心に、独立系FPとして活動を行っている。

※執筆日:2018年11月16日