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第303回

ローンをひとまとめ!不動産担保ローン活用法

これまで急な出費でお金が足りなくなったときは、カードローンを利用してきました。簡単な手続きで気軽に利用できることから、気がつけば複数社から借りており、返済の管理だけでも大変です。ローンをまとめたいのですが、どうしたらいいでしょうか?(Sさん 42歳 会社員)
ローンを一本化することで返済の管理がしやすくなります。ただし、金利が現状よりも高くなると返済の負担は重くなるので、金利を比較したうえで借り換えることが大切です。自宅などの不動産を持っている場合は、金利が比較的低く、使いみちに制限のない「不動産担保ローン」を検討してみましょう。

ローンをまとめるときのポイントは「金利」

最近、複数のカードローンを利用してしまい、返済が困難になる人が増えています。複数社から借りてしまうと返済日が異なるため管理が大変なことと、金利が高い(20%程度のところも)ために負担が重いことが原因のようです。

そこで注目されているのが「おまとめローン」です。現在の金利よりも低いものに借り換えることで返済日がひとつになり、返済総額が少なくなる可能性があることが最大のメリットです。借り換えることによって返済残高も明確になり、月々の返済額や返済期間を見直すことができます。

「おまとめローン」とは商品名となっているものもありますが、本来の意味では、複数のローンを一本化することです。ですから、商品名にこだわらず、現在よりも返済管理がしやすく、返済負担が軽くなるものを選びましょう。

不動産があるなら「不動産担保ローン」を検討してみよう

そこで検討してみたいのが「不動産担保ローン」です。カードローンのように担保が必要のない無担保ローンは、借りやすい反面、金利が高めで借入金額は少なめです。それに比べ、不動産を担保にしてお金を借りる「不動産担保ローン」は、金利は比較的低く、借入金額の上限は大きく設定されています。

また、原則として使いみちは制限されておらず、返済期間も15年や20年など長めに設定できますので、おまとめローンとして利用するのに適していると言えるでしょう。不動産を売却せず、長期間まとまった金額を借りることができるので、不動産担保ローンは、資産の有効活用という点でもオススメです。

返済計画の相談にのってくれる金融機関を利用しよう

実際にローンを借り換えるときは、金利や返済期間をチェックし、返済総額がどうなるのかをシミュレーションしてみましょう。なぜなら金利が低くても、返済期間を延ばしてしまうと返済総額が増え、借り換えるメリットが激減してしまうからです。

ただし、40代は子どもの教育費の負担が増えるなど、家計のやりくりが大変な時期です。そんな家計の変化に合わせて、ローンの返済計画を定期的に見直すことも大切です。

「不動産担保ローン」なら、返済計画についても親身に相談にのってくれる専門の金融機関があります。返済が滞ると担保にしている不動産を手放さなければいけないという事態にもなりかねませんので、借入時だけでなく、借りた後も相談にのってくれる信頼できる金融機関を利用しましょう。

私が書きました

中森 順子 (なかもり じゅんこ)

ファイナンシャル・プランナー。

プログラマー・SEを経験後、結婚を機に税理士事務所へ転職。企業の税務・社会保障・融資のサポートなど幅広く経験。個人のお金に関する相談が増えたことから、FP資格を取得。10年勤務後、個人の家計サポートに集中すべく、2003年に独立。住宅購入や資産運用、保険見直しなど、自分自身の経験も交え、執筆・セミナー・相談と幅広く活動中。家計診断は500件以上の実績あり。

※執筆日:2009年02月12日