第31回

アパートローンで叶った不動産投資。今やハワイに別宅も!

この記事は約3分45秒で読むことができます。

その他のローンのランキングを知りたい方は、このページ下部のこちらをご覧ください。

山田さんは警備員の傍ら、50歳の時に不動産投資を開始。現在は新築アパート2棟を所有し、毎月約35万円の副収入を得ています。

オーナーさんデータ
神奈川県 山田さんご一家
家族構成:
夫・勤さん(56歳・警備員)、妻(53歳・パート)、子2人
世帯年収:
900万円
購入した物件:
神奈川県横浜市中区の新築アパート(1K×6室)
敷地面積:
100m2
購入価格:
4,700万円
自己資金:
500万円
利用ローン:
静岡銀行「アパートローン」
金利タイプ:
変動金利型
金利:
2.4%(2009年7月実行)
ローン借入金額:
4,200万円
借入期間:
30年
毎月の返済額:
約14万円

アパート経営のきっかけは、交通事故で賠償金を手にしたことでした。
山田
私は50歳になるまで、まったく人生設計を考えていませんでした。ひとつの職業にじっくりと腰を据えることができず、転職の繰り返し。私生活でも、放蕩三昧の日々を送っていました。
40歳の時に勤めていた会社が倒産。再就職の道を探ってなんとか警備員の職にありついたものの、収入は激減してしまいました。苦しい生活を強いられるようになり、家内が朝は新聞配達、日中は寿司屋さんでアルバイトと、休む暇なく働いて家計を支えてくれました。
そんななかで不動産投資に至ったのは、家内が新聞配達中に交通事故に遭ったことが発端です。幸い、命に別状はなく、この事故の賠償金として約2,500万円もの大金を得ました。大切に使おうと話し合いながらも、日に日にムダ遣いが多くなって1年半後には半分以下に。このままではまた苦しい生活に戻ってしまうという恐怖に駆られ、行き着いたのがアパート経営だったのです。
不動産業者の薦めで新築木造アパートを購入。でも当時は年収が低く、住宅ローンも抱えていて、アパートローンの審査が通るか心配だったそうです。
山田
神奈川県横浜市中区に土地を購入し、そこに新築木造アパートを建てることにしました。土地と建物をあわせた価格は4,700万円。頭金を500万円と考えていたため、残りはローンを借りようと考えていました。
当時、私の年齢は50歳で、年収は400万円台。しかも持ち家の住宅ローンを抱えているというハンデもあり、はたして融資の審査が通るものかと思ったのですが、不動産業者の担当者のおかげでアパートローンの審査が通りました。ビックリでしたね。
こうして“警備員大家”となり、給料とは別に家賃収入を手にします。
山田
横浜の物件は繁華街にあるのですが、購入後6年間、1K×6室はほぼ満室状態が続いています。満室時の家賃収入は毎月36万4,000円。諸経費を差し引いても、約20万円の収入が得られます。利回りは9%台なので、まずまずではないでしょうか。
ローン借入額は4,200万円。静岡銀行のアパートローンを選びました。
山田
前述した担当者のはからいにより、静岡銀行のアパートローンを借りられました。金利は2.4%の変動金利型。ただその後、3年固定型の金利2%に見直しました。手元のキャッシュフローを厚くするには金利を下げることが手っ取り早いと考えて交渉に臨んだら、うまくいったのです。
山田さんはその後、千葉県千葉市中央区にも新築木造アパートを購入しています。
山田
1棟目の経験から、不動産投資ではパートナー、つまり不動産業者探しが重要だと悟りました。親身になってくれるパートナーがいれば、優良な物件を紹介してもらえるし、融資先も案内してもらえます。そこで物件ではなく業者探しを優先し、理想的なパートナーをネットで発見。その結果、千葉県千葉市中央区に2棟目の新築木造アパートを建てることができました。1K×10室で、センスのある施工業者のおかげでモダンなデザインにしてもらえました。
価格は土地・建物あわせて8,200万円。スルガ銀行のアパートローンで8,000万円の融資を受ける事ができました。当初、金利4.5%の変動金利型でしたが、こちらもその後の交渉が実って金利4%に引き下げができました。現在ほぼ満室で、家賃収入は毎月約55万円。手元に残るのは約15万円です。利回りは1軒目のアパートと同水準の8%台です。

2軒目に購入した千葉のアパートは木造とは思えない造り。家賃は平均5万5000円

すべてロフト付きの部屋。空間を有効活用できる

モダンな水回りも入居率の高さの理由

毎月17万円もの貯金を継続し、ついにはハワイにコンドミニアムを購入!
山田
アパート2棟の家賃収入が毎月約35万円入るようになってから、「同じ過ちは繰り返すまい」と毎月17万円を貯金しています。警備員の給料のみだと、これだけの貯金は絶対不可能でしょう。さらに、それだけ貯金しながらも、旅行に行ったり、高級レストランに出かけたり、と余暇も充実しています。実はハワイにコンドミニアムを購入したのですが、これも贅沢のひとつ。私たち夫婦にとって新婚旅行を挙げたハワイは思い出の地。苦労をかけてきた家内に、これまでの感謝を込めてプレゼントしました。

1,000万円で現金購入したハワイ島のコンドミニアム。目の前はゴルフ場

最後に、不動産投資を検討している人へのメッセージをお聞きしました。
山田
昨今、不動産の価格は値上がり傾向にあります。そのため、以前のような高い利回りが期待できなくなっているのが実状です。東京都内の新築物件で利回り4~5%、地方の築古物件でも利回り10%ちょっとで御の字というレベル。利回りが低下する中ではフルローンは避けて自己資金をある程度入れるなど、借入金利を低くする努力をしないと賃貸経営は上手く回っていきません。私自身もそのことを肝に銘じ、不動産業者の力を借りて次なる物件購入を検討しています。
ライターからのコメント。

不動産業者は金融機関とのパイプを持ち、融資先まで案内してくれるケースは少なくありません。有り難いことですが、そのまま鵜呑みにせず、他の金融機関との比較検討も必要不可欠。納得のうえで有利な条件でローンを組むのが賢い選択といえるでしょう。

※取材にご協力いただいた山田勤さんのブログ「警備員大家 人生は後半戦が面白い」
http://ameblo.jp/ayugonn0606/

文/百瀬康司、企画/カデナクリエイト、編集/イー・ローン