第79回

住宅ローンで叶ったこだわりの自然住宅。ローコストで建てられました。

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滋賀県にお住まいのPaulさんご一家は、住宅ローンを活用し、ローコストで素材にこだわったナチュラルな家を建てました。断熱にも力を入れた家は、身体に優しい工夫が随所に凝らされています。

オーナーさんデータ
滋賀県 Paulさんご一家(仮名)
家族構成:
Paul さん(35歳・自営業)・妻(34歳・専業主婦)・子1人
建設時の世帯年収:
300〜400万円
購入した住宅:
楽々自然住宅「ブランケットプラン」(4LDK、土地面積約158m2、延床面積約104m2
購入価格:
2,300万円(建物2,000万円、土地300万円)
利用ローン:
京都銀行「住宅ローン」
金利タイプ:
変動型
金利:
0.9 %
ローン借入金額
2,000万円
ローンの実行年月:
2016年10月
借入期間
35年
毎月の返済額
5万7,000円

「健康的な暮らしができる家を建てたい」と考えたPaulさんですが、予算には限りがあったそうです。
Paul
最初はどんな家に住みたいか、という具体的なイメージやこだわりはほとんどありませんでした。
けれど家を建てることになり、いろいろと情報収集していくうちに、「自然素材を使った家で、健康的な暮らしをしたい」と考えるようになりました。
とはいえ、個人事業主の私の所得は、決して高くありません。家づくりに関しても予算が限られていました。自然素材にこだわった家を建てようとすると、どうしても費用がかさみます。
そこで、ローコストで建てられる工務店を探し、見つけたのが楽々自然住宅のブランケットプランです。
予算の問題をクリアするのはもちろんですが、最初の打合せの際、社長やスタッフさんたちが私たちの希望をかなえようと一生懸命考えてくれました。その寄り添ってくれる姿勢が嬉しくて、楽々自然住宅にお願いすることになりました。
完成したのは素材にこだわったナチュラルな家。断熱にも力を入れました。
Paul
予算的に全ての部屋に自然素材を取り入れるのは難しかったのですが、家族が一番集まる場所であるリビングは漆喰の壁と無垢床にしました。どちらも我が家が考える「健康的な暮らし」に欠かせません。

自然素材にこだわっているリビング。
木のぬくもりが感じられる空間

リビングの他に寝室も漆喰壁に。どちらの部屋も、漆喰の調湿効果のおかげで空気が澄んでいると感じられます。

寝室のグリーンコーナー。
漆喰壁と観葉植物が空気を浄化してくれるので、気持ちのいい朝を迎えられる

また、「空調が効きやすく、快適温度をキープしやすくなる」と聞いて断熱にも力を入れました。
外壁を漆喰塗りにして、一般的なアルミサッシの3倍の断熱効果のある樹脂サッシとペアガラスにしました。
賃貸住宅に住んでいた頃はアルミサッシによる結露やカビ、断熱、騒音などに悩まされていましたが、今の家ではまったくストレスになりません。冷暖房の効果時間が長く持つため、光熱費も安くなりました。
素材だけでなく、インテリアにも趣向を凝らしたPaulさん。目立つ照明器具は特に重視したそうです。
Paul
壁や断熱以外にこだわったのは照明器具です。一番目立つインテリアだと思うので、見た目や電球の色温度にも重視しました。自分好みのくつろぎ空間ができたと思います。

リビングの一部にはシャンデリアを。
部屋の雰囲気をぐっと上げてくれている

予算内に収めるために、費用をかけるところとかけないところの優先順位を考え、かけないところは徹底的にコストダウンをしたそうです。
Paul
家を建てる際、こだわりたい部分はどこなのか、優先順位を考えていました。楽々自然住宅のブランケットプランは外壁漆喰、1階は無垢床、樹脂サッシ、造作タイル洗面台が標準でついていました。しかも、ローコストで私たちの希望にピッタリです。このプランを選べたのも、自分たちが何にこだわりたいか明確にしたおかげだと思っています。
また、コストダウンのために、自分たちでできることはDIYしました。
最初はリビングと寝室だけが漆喰壁だったものの、あまりに快適なので、洗面所の壁も自分たちで漆喰塗りをしました。お風呂上がりに湿気がこもっても、すぐにカラッとした空気になり、自然素材の力を実感しています。

棚も自分たちで取りつけたという洗面所。
手作りならではの味わいが楽しめる

DIYは難しそうに感じますが、実は自分たちでできるのだと思いました。プロの仕上がりとは違い、塗りムラなどはできてしまうものの、それも味だと思えます。自分たちで手を加えたと思うと、ますます家に愛着がわいてきます。
新しい家の住環境は抜群。子どもものびのびと遊んでいるそうです。
Paul
人が暮らしていく上で大切な環境にこだわった家なので、とても居心地がいいです。
我が家には小さい子どもがいるのですが、近隣のお家に足音や声などを気兼ねすることなく過ごせています。のびのびとしていられる環境なので、本当に家を建ててよかったなと思っています。

庭のレンガアプローチ。
自分たちで庭作りをし、こだわりの品種の芝を植えた庭は、子どもを遊ばせるのにも適している

ローン借入額は2,000万円。京都銀行の「住宅ローン」を選びました。
Paul
家づくりにおいて一番の難関だったのが、住宅ローンの審査でした。
私は個人事業主として音楽関連の仕事をしているのですが、家づくりを検討し始めた当時、売り上げから経費を引いた所得は2年連続で100万円台後半でした。そのため、銀行でもフラット35でもなかなか承認が下りず、苦労しました。
そこで、翌年からは額面を上げるため、「なるべく経費を減らすよう意識する」「休日も仕事を入れて収入を増やす」などの努力をしたところ、所得が300万円台半ばに達するようになりました。
京都銀行で相談したところ、外部の保証会社を間に挟むことで、希望額を借りることができました。
最後に、Paulさんのようにローコストでナチュラル素材のお家を建てたいと考えている人へのメッセージを伺いました。
Paul
家を建てる前は「家なんてどれも同じ。工務店だってどこでもいい」と思っていました。けれど、実際に建ててみると、やっぱり色々と考えたほうが、その後の生活の充実度が変わると実感しています。
とはいえ、あれもこれもこだわろうとすると、費用がかさんでしまいます。何を大切にしたいか優先順位をはっきりとさせておくと、削る部分が明確になりコストダウンにつながると思います。そのためには、情報収集をしっかりして自分たちの理想の家のイメージを持つことが大事だと感じました。
ライターからのコメント。

自然素材にこだわる家は高いというイメージがありましたが、Paulさんのように優先度を明確にすると、上手にコストダウンができるのですね。

所得が低いと住宅ローンを組むのは難しいと考えがちですが、Paulさんのように、所得を上げる努力をすること、また審査基準の異なる保証会社に保証人になってもらうことで、借りられる場合があります。保証会社によって保証料は異なりますので、金融機関と相談すると良いでしょう。

今回ご協力いただいたPaulさんのブログ「Paul夫妻のマイホーム、DIY blog」のURLは http://blog.livedoor.jp/se_myhome/

ライター紹介

齋田 多恵 の写真

齋田 多恵 (さいだ たえ)

東京生まれ。成蹊大学文学部日本文学科卒業。
法律事務所で社会人生活をスタートした後、女性向けエンタメ系サイトのライター兼ディレクター、モバイルゲームの運営、女性向けモバイルゲームのシナリオディレクター、シナリオライターを経験。
妊娠、出産を機に2016年からフリーライターとして活動開始。

企画/カデナクリエイト、編集/イー・ローン