第134回NEW
住宅ローンで叶った、自然素材に囲まれた家。農地転用手続きもなんとかクリアしました。
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千葉県にお住まいのたらくろさんは、住宅ローンを使って自然素材に囲まれた家を建てました。無垢材をふんだんに使用し、日当たりのいい家は居心地がよく、ほっと落ち着く、といいます。農地転用の手続きに手こずり、土地の引き渡しの延長をするなどのピンチもあったそうです。
オーナーさんデータ
千葉県 たらくろさん(仮名)
- 家族構成:
- たらくろさん(会社員・38歳)、母(60代)、妹(30代半ば)、甥(高校生)
- 建設時の世帯年収:
- 約800万円
- 購入した住宅:
- 地元工務店「注文住宅」
- 延床面積と間取り:
- 延床45坪(敷地面積120坪)
- 購入価格:
- 6,600万円
- 利用ローン:
- 住信SBIネット銀行「住宅ローン」
- 金利タイプ:
- 変動金利型
金利0.298%(2024年2月実行) - ローン借入金額:
- 約2,200万円
- 借入期間:
- 35年
- 毎月の返済額:
- 約5万6,000円
- 自然素材に囲まれた新居を建てた、たらくろさん。快適な空間で過ごす時間を満喫しています。
- たらくろ
- 家に帰ってくるとほっとして「わが家が一番だなあ」と思えます。家全部がお気に入りで、リビングのソファでくつろいでいるときや書斎でパソコンをいじるときなど、なんでもない日常に幸せを感じます。無垢材を使ったおかげで家全体が優しい雰囲気なんですよ。ふわっと木の香りがただよい、とてもリラックスできます。
- 冬でも室内が暖かいのも良いですね。以前住んでいたのは築100年以上の家でとても寒くて…。新居は気密性を高くしたおかげで、薄着でも快適に過ごせています。
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リビングダイニングの床は経年変化を楽しめる無垢材フローリング。
円卓のテーブルのおかげで導線がよくなり、空間に柔らかさがプラスされた -
ダイニングカウンターは奈良まで足を運んで選んだ、ケヤキの1枚板
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玄関の引き戸は断熱性が高い木製ドア。
思いきって赤色にしたことでアクセントに - 理想的な住まいを手に入れたたらくろさんでしたが、家づくりを始めた当初は苦労がありました。広い土地を比較的安く買えることから、 登記簿上の地目が「農地」の土地を購入しようとしました。ところが、ある問題が判明しました。
- たらくろ
- 農地転用の申請が必要な土地を買うためには、購入前に「農地」から「宅地」に変更する「農地転用許可申請」を自治体へ出し、許可をもらわなければいけませんでした。所有権移転の登記申請をする際、農地転用の書類は必須だったんです。
- ところが農地転用許可を得るためには最低でも2~3カ月かかるんです。私はそれを知らず、先に土地の売主と売買契約を結んでいました。引き渡し期日までに農地転用の許可がされていないといけませんでしたが、手続きに手間取ってしまいました。
- 農地転用許可には住宅ローンを借りられることを示す融資証明書も必要で、間に合うかハラハラしました。結局、土地の受け渡しを当初の予定より1カ月延長してもらい、申請は手続きに詳しい建築士に依頼して進めました。
- 土地を購入するまでに手間取りましたが、その期間に、どんな家に住みたいかをじっくり考えました。
- たらくろ
- 最初に想定していたのは、耐久性やメンテナンス性が高い家です。初期コストは多少かかっても、長く住める丈夫な家にしようと考えていました。家についてくわしく調べていくうちに、だんだん自然素材に惹かれていったんです。無垢材を使い、木の雰囲気を楽しめるようにしました。
- 1階は、家族で過ごすダイニングリビング、キッチン、和室という間取りにしました。リビングにある大きな窓がポイントで、たっぷりと日が入ります。自然素材をふんだんに使用したことで、とても居心地のいい空間になりました。
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リビングの天井は通気性や吸湿性に優れたすのこ状になっている
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和室はベージュカラーの塗り壁と電球色の照明で落ち着いた雰囲気に
- 2階はプライベートな時間を楽しむ空間にしました。書斎やホームシアターなど、思う存分趣味を楽しんでいます。
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リビングの上にある部屋は床がすのこ。
杉板の勾配天井とシーリングファンが素敵 -
ソファの向かいにはホームシアターを設置し、好きな映画を楽しんでいる
- DIYも楽しみました。休みのたびにガレージでずっと作業をしていたので、近所の人に職人さんだと勘違いされていたようです(笑)。
- ダイニングと書斎のカウンター、収納棚など、いろいろな家具を自作したので時間と労力はかかりましたが、割安で満足のできるものが作れました。手をかけた分、愛着も湧いています。
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家の随所にDIYをした様子がうかがえる。
2階の洗面は、既成の洗面台横にDIYで木製のカウンターを付けた -
2階にある書斎のL字カウンターはDIYしたもの
- ローン借入額は合計約2,200万円。住信SBIネット銀行「住宅ローン」を選びました。
- たらくろ
- ネットで調べて、一番金利が低かった銀行のローンを選びました。
- ウッドショックや建材の値上げがあり、当初の予算を上回ってしまいました。照明器具を全て施主支給にする、カウンターや一部の棚などはDIYするなどして、価格を抑える工夫をしました。
- 結びに、たらくろさんのように、理想通りの家を建てたい人へのメッセージを伺いました。
- たらくろ
- ほとんどの人が家づくりの経験がなく、はじめてのことばかりで戸惑うかもしれません。でも、どんな家に住みたいのか、どんな生活を送りたいかを考えると、想像しやすくなると思います。イメージしていた理想の家が、具体的に形になっていくのは最高です。家づくりをとことん楽しんでください!
ライターからのコメント。
ナチュラルな雰囲気がとても素敵ですね。自然素材に囲まれ、家で過ごす時間が充実しているのが伝わります。
登記簿上の地目が「農地」に分類されている土地に家を建てる場合、基本的には地目を「宅地」へと変更すれば問題ありません。とはいえ、たらくろさんのように許可を得るまでに時間がかかる場合もあります。さらに、住宅ローンを利用して購入する場合は、住宅ローンを借りられることを示す融資証明書を自治体の窓口に申請する必要があるので、早めに動き出しましょう。
参考リンク
※今回ご協力いただいたたらくろさんのブログ「千葉の田舎でこだわりの家づくり」のURLは https://ameblo.jp/tarakuro130/
ライター紹介
東京生まれ。成蹊大学文学部日本文学科卒業。
法律事務所で社会人生活をスタートした後、女性向けエンタメ系サイトのライター兼ディレクター、モバイルゲームの運営、女性向けモバイルゲームのシナリオディレクター、シナリオライターを経験。
妊娠、出産を機に2016年からフリーライターとして活動開始。
企画/カデナクリエイト、編集/イー・ローン
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