第121回

住宅ローンで叶ったホテルライクな二世帯住宅。50社以上に話を聞きました。

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北海道にお住まいのあいさんは、住宅ローンを使って、広々としたリビングのある3階建て二世帯住宅を建てました。ハウスメーカーを選ぶ際は50社以上見学し、16社にプランを作ってもらいました。スケルトン階段や吹き抜けなどデザイン面はもちろん、しっかりした断熱など機能面も重視しています。

オーナーさんデータ
北海道 あいさん
家族構成:
あいさん(41歳・会社員)、夫(33歳・会社員)、母親(67歳)、猫3匹
建設時の世帯年収:
500万~600万円
購入した住宅:
地元工務店「やまもく」 注文住宅
延床面積と間取り:
56坪(敷地面積42坪)、1LDK+4LDK
購入価格:
4,300万円
利用ローン:
北洋銀行「ほくようスペシャル住宅ローンα固定金利特約3年」
金利タイプ:
固定期間選択型
金利:
0.7%(2021年11月実行)、特約期間終了後は1.4%
ローン借入金額:
約4,000万円
借入期間:
35年
毎月の返済額:
約11万円

猫を飼い始め、家づくりを考え始めたあいさん夫婦。その話をあいさんの母親にすると「私が住んでいる家を取り壊して二世帯住宅を建てない?」と提案されました。
あい
母が住んでいた家は、駅やスーパーから近く、南向きの好立地に建っていました。建物自体は古いものの、これだけ条件のいい物件はなかなかありません。私も高齢の母がひとり暮らししているのが心配だったため、二世帯住宅の話は願ってもない話でした。夫も賛成してくれたので、これまで母が住んでいた古い家を取り壊し、家づくりが始まりました。
夫は性能重視、あいさんはデザイン重視と好みが異なりました。さまざまなこだわりをかなえるため、50社以上に話を聞きました。
あい
母の土地に家を建てる以上、全員が満足できる家を建てたいと考えました。親子間のプライバシーを重視して完全分離型にし、大きな吹き抜けのあるリビング、回遊導線、飼っている猫たちが過ごしやすいようにしたいなど、たくさんの希望がかなえられる家にしようと思いました。
とはいえ完全分離にすると、すべての設備がふたつ必要で費用がかかります。敷地もそれほど広くなかったため、3階建てを希望していました。すると、構造計算が必要になって金額が上がるうえ、母の住居部分と私たちの住居部分の間取りを計算しなくてはならず、納得できる間取りづくりが難しいなどの問題がありました。
限られた予算内で、デザイン面も機能面もすべて満足できるハウスメーカーを見つけるのは至難のわざでした。
あきらめかけていたときに見つけたのが、大正時代から続く老舗の地元工務店「やまもく」さんです。とても誠実に対応してくれたのが印象的でした。最初にプランの聞き取りをしてくれたときも、他のメーカーでは営業マンや設計士だけのことが多かったなか、社長、設計士、インテリアコーディネーターの3人で親身に対応してくれました。私が気に入ったインテリアや内装をスクラップしたノートを見せると、すべてコピーして好みを把握しようとしてくれたことにも好感を持ちました。
通常より巾木を細くし、天井の点検口も目立たなくするなど、デザインも細かいところまでこだわっていることにも惹かれました。気密性や断熱も重視し、デザイン面も機能面も申し分ありませんでした。最初に提案してくれた間取りに、私たちの希望すべてを取り入れていたのが決め手になり、お願いすることにしました。
新居は3階建てです。2階、3階部分があいさん夫婦の住居です。「ホテルライクな家」をコンセプトにし、モノトーンで落ち着いた雰囲気にしました。
あい
リビングは開放感が出るように大きな吹き抜けと窓を作り、風通しと日当たりにこだわっています。ほとんどの窓は曇りガラスにせず、猫が外を見やすいようにしました。

吹き抜けとスケルトン階段、大きな窓が印象的なリビング。
冬の寒さ対策にダブル断熱、トリプルサッシ、第一種換気、床暖房を採用している

ダイニングテーブルは幅150cmセラミック天板を選択。
熱い皿を直接置け、傷や汚れにも強い

猫トイレは匂いが気にならないよう、奥の壁に換気扇用のコンセントを付け、
オゾン発生器を設置している

あい
夫と私の個室も作りました。それぞれの好みを重視した空間に、趣味のものやお気に入りのものを置けています。

夫の書斎。
趣味のコレクションや漫画を並べられるよう、大きな造作棚を作った

あいさん専用のパウダールームはエレガントな雰囲気に。
洗面台が向かいにあり便利。カウンターは造作にしてもらった

あい
3階建ての1階部分は、母の住居です。母の好みを取り入れ、私たちの住居部分とはガラリと雰囲気を変え、ナチュラルで可愛くしました。

コンパクトなLDK。
キッチンの下がり天井に使用した木目調のクロスの色が、床や建具と合っているので統一感がある

寝室にはウォークインクローゼットも付いている。
LDKとの間は引き戸にした

新居では、リビングやバルコニーでのんびりしています。家で過ごす時間すべてが楽しく充実しているそうです。
あい
広いリビングでは猫たちが思いきり走り回り、スケルトン階段をキャットタワーのように遊んでいます。のびのびした姿を見ると「家を建ててよかったなあ」と思います。私たちも大画面のテレビで映画を観たり、ソファーでくつろいだりするのが最高です。
夫婦それぞれの時間も以前より充実したものになりました。夫は書斎の収納が増えたおかげで、これまで以上に趣味を満喫できるようになったようです。バルコニーでは燻製作りに挑戦したり、敷地内でバーベキューをしたりするなど、和気あいあいと過ごしています。
母とは完全別離で各自の生活ペースを守れているので、お互い快適です。家族全員が満足し、リラックスできる新居になりました。

約5畳あるバルコニー。
木材ルーバー(細長い羽板を平行に並べたもの)にしたので、風がとおり気持ちがいい

ローン借入金額は約4,000万円。北洋銀行「ほくようスペシャル住宅ローンα固定金利特約3年」を選びました。借り入れから当初の3年間の金利が低くなるタイプのローンです。
あい
特約期間中の金利は年0.7%。特約期間が終了した後も、完済までの金利は1.4%。金利は低く押さえられているのに、八大疾病保障の団信(団体信用生命保険)にも入れて、保障が手厚かったので、お得だと思いました。
結びに、あいさんのように、理想通りの家を建てたい人へのメッセージを伺いました。
あい
見学した会社が50社以上と非常に多くなりました。ハウスメーカー探しは、最初は楽しかったのですが、なかなか決まらず、面倒になったこともあります。でも、一生に一度になるかもしれない家づくりなので、とことん突き詰めたのはとてもよかったです。最初は新居のイメージがぼんやりとしていましたが、いろいろな会社に話を聞いたおかげで、知識もつき、自分たちの好みが明確になりました。家づくりが始まってからの打合せは、毎回とても楽しかったです。情報をたくさん集めることで、自分たちの住みたい家が具体的にイメージできるのではないかと思います。
ライターからのコメント。

50社以上のハウスメーカーに話を聞くのは大変だったと思います。それでも妥協せず、こだわり抜いたおかげで、とても満足のいく家が建てられたのでしょう。
住宅ローンを利用する際は、団体信用生命保険という保険に入る必要があります。これは契約者が不慮の事態におちいり、住宅ローンの返済が難しくなった際に肩代わりしてくれる保険のことです。契約することで、契約者の家族が金銭的な負担をまぬがれることができます。契約者が亡くなった場合や高度障害となった場合だけでなく、がんと診断された場合や、糖尿病や肝疾患などで長期入院した場合に、住宅ローンの返済が免除されるタイプを選択できる金融機関もあります。住宅ローンを選ぶ際には、この団信についてもよく吟味しましょう。

※今回ご協力いただいたあいさんのブログ「夢のマイホームで保護猫と暮らす日々」のURLは https://ameblo.jp/aiminimamu/

ライター紹介

齋田 多恵 の写真

齋田 多恵 (さいだ たえ)

東京生まれ。成蹊大学文学部日本文学科卒業。
法律事務所で社会人生活をスタートした後、女性向けエンタメ系サイトのライター兼ディレクター、モバイルゲームの運営、女性向けモバイルゲームのシナリオディレクター、シナリオライターを経験。
妊娠、出産を機に2016年からフリーライターとして活動開始。

企画/カデナクリエイト、編集/イー・ローン