第115回
住宅ローンで叶った中庭のある家。デンマークの建築士の家を参考にしました。
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神奈川県にお住まいのとむやんさんは、住宅ローンを使ってデンマークの建築士の家を参考にした平屋の家を建てました。広い中庭ではバーベキューを楽しみ、第2のリビングのように楽しむ毎日です。屋内はあえて空間を仕切らず、大好きな北欧家具が映える工夫を随所に凝らしています。
オーナーさんデータ
神奈川県 とむやんさん
- 家族構成:
- とむやんさん(45歳・会社員)、妻(42歳・会社員)
- 建設時の世帯年収:
- 1,500万円
- 購入した住宅:
- ジューテックホーム「建築士と建てる家 アーキペラーゴ」
- 延床面積と間取り:
- 延床40坪+中庭10坪(土地102坪)、3LDK
- 購入価格 :
- 9,000万円
- 利用ローン:
- 優良住宅ローン「【フラット35】S・Aプラン」、ジャックス「つなぎ融資」
- 金利タイプ:
- 固定金利型(当初10年金利引き下げ)
- 金利:
- 当初10年間1.05%、11年目以降1.3%(2020年11月実行)
- ローン借入金額:
- 約8,000万円(つなぎ融資は5,800万円)
- 借入期間:
- 35年(つなぎ融資は9ヶ月)
- 毎月の返済額:
- 約23万円
- 風が木々を揺らす音や鳥の鳴き声を聞きながら、リビングでお気に入りの椅子に座り、プロジェクターで映画を楽しむ休日。とむやんさんは、新居でゆったりとした時間を過ごしています。
- とむやん
- 我が家の中心にあるのは約20畳もある中庭です。おかげで、北側にあるリビングにも明るい日差しが差し込みます。
- 中庭は「第2のリビング」の感覚ですね。海が近いので、漁港でおいしい魚介類を購入し、休日は中庭で炭火バーベキューをして楽しんでいます。
中庭に面する窓は大開口にした。
もともとリビングは南側と考えていたが、
山が近く、季節によっては日が当たらないのでは?と建築家に指摘され変更新居の間取り。
中庭を中心にした広い回遊廊下は、
雰囲気の異なる和室と洋風の部屋の緩衝材のような役割を果たしている- 中庭をはさみ、家の南側は和室、北側は椅子を使用するのに適したタイル床にしています。
- タイル床を使ったリビングでは大好きな椅子やソファを使う生活をして、疲れたら畳でごろりと横になれます。家のなかで雰囲気が違うので、気分転換がしやすいです。
- 大きな窓から見える空や山を見ていると、ゆったりとした気持ちになりますね。大きな窓を全開にすると、自然をとても身近に感じます。季節の移り変わりも肌で感じる毎日です。
- 以前は「家なんてどれも同じ」と思っていたとむやんさんの家づくりは、ある椅子との出会いから大きく動き出しました。
すべての始まりとなった「チーフテンチェア」。
家づくりの最中は「この椅子が似合うか」がすべての基準に- とむやん
- もともと家具が好きだったのですが、都内の家具店で一目で魅了されたのが、20世紀中頃の北欧ミッドセンチュリー期を代表する巨匠、デンマークを代表する家具職人フィン・ユールによる「チーフテンチェア」という椅子です。
- たくさんの家具が並ぶ店内で、この椅子は圧倒的な存在感を放っていました。優美でありながら座り心地も抜群で、「この椅子が似合う家を作りたい」と思うようになりました。
- 夫婦でこの椅子に夢中になるのを見て、店員さんが「こういうのもお好きだと思いますよ」と「スカンジナビアリビング」という分厚い本を勧めてくれました。そのなかにあったデンマークの建築家・ハルドー・グンログソンの自宅が気に入り、ほぼ同じような家にしようと決めました。
- ハウスメーカーを決める際は、自作の間取り、本、好きな家具、気に入った写真などを見せ、4社でデザインコンペを実施しました。
- その結果、広い中庭、北側リビングと、予想を超えた提案をしてくださったジューテックホームさんにお願いすることにしました。
家具屋で勧められた本。
床や壁の色もすべてデンマークの建築家
ハルドー・グンログソンの家を模した- 完成したのは、大好きな家具が主役になる家です。いつでも好きな配置に変えられるよう、造作の棚は最低限にとどめました。
- とむやん
- 最もこだわったのは、家具が映える家にすることでした。だから、間仕切りをできるだけなくしました。
- 広々としたリビングは、こだわって選んだ北欧家具を気分で配置し、好きなときに好きなことができるようにしました。
- そのため、テレビもあえて置いていません。その代わり、床置きできるプロジェクターを購入しました。
超短焦点プロジェクター「EPSON EH-LS500」を使用。
全面にチーク材を貼り、照明も隠した天井も重要なインテリアキッチンハウスのオーダーキッチン。
北欧家具に負けないような重厚さにこだわった- 中庭のまわりは回遊廊下を作りました。間取り作成の本を読むと「廊下を増やすと生活スペースが減るから、できるだけ少なくしたほうがいい」といった説明を目にします。でも、我が家は廊下を作って大正解でした。
- 生活空間と移動空間を分けることができるうえ、洋風のリビング、和室と雰囲気の違う部屋の緩衝材の役割も果たしてくれます。
- 来客があった場合も、玄関から入って右側はお客様用の空間、左側はプライベート空間と、うまく動線を分けられるのです。
ぐるりと一周できるので、愛犬も大喜びで走り回る廊下
最初から取り入れたいと考えていた和室。
デンマークの家具職人と日本の職人文化には細部にこだわる部分など、共通点が多いという玄関のアプローチ庭は、自分たちで植栽した
- ローン借入金額は約8,000万円。優良住宅ローンの「【フラット35】S・Aプラン」、つなぎ融資はジャックスを選びました。
- とむやん
- 【フラット35】を取り扱っている他の金融機関と比べて、融資手数料が安かったため、優良住宅ローンを選びました。【フラット35】は、10年間金利が低いことに魅力を感じ、Aプランを選びました。
- 土地代金、着工金、上棟金は、【フラット35】が実行される前に支払う必要があったので、つなぎ融資を利用しました。つなぎ融資の金利は通常、年利3%を超えますが、フラット35審査合格者向けの無担保融資であるジャックスのつなぎ融資は、融資にあたり建築会社が保証に入るので、低金利で借りられます。ジューテックホームの提携つなぎ融資が手数料・金利が定額で2年間融資してもらえ、手数料を年利換算すると1%、2年間借りると0.5%と低額だったので利用することにしました。
- 結びに、とむやんさんのように、理想通りの家を建てたい人へのメッセージを伺いました。
- とむやん
- 理想の家を建てるため、土地探しも含めて完成まで約3年かかりました。ハウスメーカーに何度か通い、自分たちの思いを伝えることで、プロならではアイデアをたくさんいただきました。
- 理想どおりの家が完成したのは、ハウスメーカー、建築士、インテリアコーディネーター、建材メーカー、家具販売店・家具メーカーと、たくさんの方にご協力いただいたおかげです。
- 大切なのは、情報を待つのではなく、自分たちで探しにいくことだと思います。また、夫婦間でもきちんと話し合いをし、完成像を共有することも大事です。
ライターからのコメント。
ひとつの家具の出会いに導かれるかのように建てられたご自宅は、家そのものがインテリアのように美しいですね。
住宅ローンには大きく分けて変動金利型、固定期間選択型、固定金利型があります。それぞれのタイプのなかにも違いがあり、たとえば固定金利型でも当初の一定期間は金利が下がるものもあります。さまざまなローンを調べて、自分に合ったものを選びましょう。
参考リンク
※今回ご協力いただいたとむやんさんのブログ「平屋と中庭と北欧家具」のURLは https://iconsinmyhouse.com/
ライター紹介
東京生まれ。成蹊大学文学部日本文学科卒業。
法律事務所で社会人生活をスタートした後、女性向けエンタメ系サイトのライター兼ディレクター、モバイルゲームの運営、女性向けモバイルゲームのシナリオディレクター、シナリオライターを経験。
妊娠、出産を機に2016年からフリーライターとして活動開始。
企画/カデナクリエイト、編集/イー・ローン