第684回
リノベーションってどうやるの?物件購入からの流れを把握しよう!
- 中古住宅を購入して自由にリノベして住めたらいいなと考えていますが、どのように進めるべきかわかりません。購入からの流れを教えてください。(Kさん 会社員32歳、既婚)
- 中古物件購入からリノベーションをして実際に住むまでの大まかな流れを整理しておきましょう。ローン選びも大事なポイントですね。
中古住宅を買ってリノベーションして住む時代がやってくる!?
Kさんは中古住宅を買ってリノベーションを検討されているのですね。
最初に少しだけ、リフォームとリノベーションの違いを整理しておきます。リフォームは、壁や床を張り替えるなど、どちらかというと壊れたり古くなったものを修繕するイメージですが、リノベーションは大規模な工事によって、元の家よりも性能や質などが上がることを指します。 耐震性を向上させたり、間取りや外観、内装などが大きく変更する場合もあります。費用もリフォームが数十万円から300万円程度であるのに対し、リノベーションでは内容によっては500万円から1,000万円もかかる場合があります。
実は政府は以前より住宅の中古市場の活性化を進めています。日本での中古住宅の流通シェアは約14.7%(平成25年)で、欧米諸国の1/6程度と低い水準です。少子高齢化で家余りが進む中、国は「いいものを作って、きちんと手入れして、長く使う」社会への移行を促進しているのです。 そのため、トラブルも少なくなかったリフォーム業者を登録制にするなど、さまざまな環境整備がなされています。
矢野経済研究所の「住宅リフォーム市場に関する調査(2016年)」によると、 2015年の住宅リフォーム市場規模は前年比2.0%減の約6.5兆円と発表され、まだまだのようです。しかし予測では、2016年は前年比1.1%増、2020年は2015年比約12%増と、これから本格的な中古住宅を買ってリノベーションをする時代が来るかもしれません。
ちなみに、中古住宅で耐震基準に適合しないケースでは、住宅ローン減税などの特例措置が受けられないと勘違いされているかもしれませんが、実は取得後にリノベーションして所要の手続を行い、確定申告等の際に必要書類を提出することで、次の適用は可能になっていることも加えておきます。
・住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置
・住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例措置
・住宅に係る不動産取得税の課税標準の特例措置
中古住宅を買ってリノベーションして住む流れ
さて、Kさんのご質問にあった「中古住宅購入からリノベーションまでの流れ」についてですが、簡単に整理すると次のようになります。住宅を購入後にリノベーションを行い、住宅ローンとリフォームローンをそれぞれ借りる場合を想定したときの流れです。
2.売買契約締結・住宅ローン申込
3.中古住宅の代金決済(住宅ローン実行)
4.リノベーション工事計画をたて、リフォームローンを申し込む
5.リノベーション工事を行う
6.リノベーション工事代金の決済(リフォームローン実行)
7.入居
リノベーション工事で着手金や中間金を求められるときは、そうした支払い方に対応してくれる金融機関を探すことになります。最近は「フラット35(リフォーム一体型)」などのように、中古住宅の購入とリノベーション(リフォーム)費用分も併せて借りられる住宅ローンもあります。その場合、住宅ローンを借りる際にリノベーション費用まで相談しておくといいでしょう。
中古住宅を探しながら、リフォームローンも見ておくといいですね。イー・ローンではリフォームローンや増改築ローン、中古購入ローンなどの住宅ローンが比較可能です。ご自身の条件に合うものを検索するといいでしょう。