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第125回

住宅ローンで叶った広いリビングのある家。売建住宅で理想の家が建てられました。

神奈川県にお住まいのもえひろ夫婦さんは、住宅ローンを使って、広々としたリビングのある家を建てました。建てる会社が決まっている売建住宅(建築条件付き土地)を選んだおかげで、コストを抑えられたうえに希望の間取りにできました。

オーナーさんデータ
神奈川県 もえひろ夫婦さん(仮名)
家族構成:
ひろさん(34歳・会社員)、もえさん(31歳・会社員)、長女1歳
建設時の世帯年収:
1,100~1,200万円
購入した住宅:
地元工務店の売建住宅
延床面積と間取り:
延床100m2(敷地面積130m2)、3LDK+S
購入価格:
6,300万円
利用ローン:
みずほ銀行「ネット住宅ローン」
金利タイプ:
変動金利型
金利0.375%(2023年6月実行)
ローン借入金額:
約3,500万円
借入期間:
30年
毎月の返済額:
約10万円

夫の借り上げ社宅に住んでいたもえひろ夫婦さん。子どもが生まれて家探しを始めてから、「売建住宅」(建築条件付き土地)に興味を持ちました。
もえさん
最初は建売住宅か注文住宅のどちらかにしようと考えていました。でも、建売住宅は希望の間取りの家がなかなか見つかりません。一方、注文住宅は好きなように建てられる一方で予算がギリギリになってしまい、決め手に欠けました。
そんなとき知ったのが「売建住宅」です。売建住宅とは、建物を建てる会社があらかじめ決められている物件のことです。間取りや仕様などの選択肢に限りがありますが、注文住宅よりもコストを抑えられるといいます。実際に見学した完成物件の大きさや仕様、場所、予算が私たちの条件に合っていたため、興味がわきました。
ただ、最初はどれくらい自分たちの希望が通るのかがよくわかりませんでした。営業さんに詳細を確認すると、間取りや仕様に関して思ったよりも自由度が高いことがわかり、お願いすることにしました。
夫婦ともに広々としたLDKでのんびりしたいと考えていました。
もえひろ夫婦
広いキッチン、吹き抜け、リビング和室を取り入れたいと希望を伝え、設計士さんと相談しながら家づくりを進めていきました。
具体的に家づくりが始まり、工務店との打ち合わせの際は事前に要望書を作っていました。そのとき、「なぜそのようにしたいのか」の理由も伝えるようにしました。すると、私たちが思いつかなかった別の手段を設計士さんが提案してくれることもあり、より良い家づくりができたと思います。
新居の1階はLDK。最も力を入れたのはキッチンです。
もえさん
フルフラットで奥行のあるキッチンは我が家の顔であり、一番のお気に入りポイントです。正直、一番お金がかかりましたが、私は料理好き、夫は食いしん坊な我が家では、とても大事な場所です。理想的な暮らしのための必要経費だと割り切りました。

フルフラットで遮るもののないキッチンは掃除がしやすい。
大きなミーレの食洗機を入れるため、工務店の標準仕様ではなく、
リクシルの最上位モデル「リシェルsi」を採用した

リシェルsiの売りであるセラミックトップ天板は
頑丈で手入れしやすいだけでなく、焼物ならではの質感が素敵

幅45cmタイプ・ミーレの食洗機を導入。
フロントオープンで大容量なのでフライパンやボウルも入る

家の中で効率的に動けるよう、玄関とLDKと洗面所は回遊できるようにしました。

ダイニングから玄関と洗面所に行ける。
玄関正面の廊下と洗面所もつながっているので、ぐるりと一周できる

のんびり横になれるリビング和室。
ロボット掃除機を使うため、小上がりではなくフルフラットの埋め込み畳にした

ベランダの代わりに、リビングダイニングとつながったウッドデッキを作った。
子どものお気に入り遊びスポットに。梅干しづくりにも挑戦した

玄関も広々とした空間にしたいと思っていました。設計士さんからの提案で吹き抜けを作ったところ、開放感がある素敵な場所になりました。

玄関の上には吹き抜けと照明をつけた。
壁に付けたスポットライトもおしゃれでお気に入り

玄関を開けてすぐの景色。
室内ドアや階段の蹴込板を白くしたことで統一感があり、すっきりとした

売建住宅という方法は価格が抑えられる一方で、担当する工務店やハウスメーカーによっては希望の仕様やオプションが受けられない場合もあります。
私たちも、最初は無垢材フローリングを希望していましたが、「施工性が悪い」とのことで、挽き板フローリング(天然木を薄く切り出し、張り合わせたフローリングのこと)に変更しました。結果的にコストも抑えられ、質感も十分素敵で満足できました。
売建住宅の場合、担当する工務店やハウスメーカーによって、それぞれ得意な分野とそうでない分野があります。これまでの実績があるもののほうが安心できると思いました。
もしどうしても希望する施工や仕様があるのであれば、契約前に確認することをおすすめします。
開放感のある新居では、人を招く機会が増えたといいます。毎日の料理も家族で楽しんでいます。
もえさん
ダイニングからリビングにかけての空間が広いのと、駐車スペースが広く取れたので、友人や家族がたびたび遊びに来てくれます。クリスマスには両家の両親を呼び、キッチンにたくさんの料理を並べたビュッフェパーティーをしました。両親に孫の顔を見せるいい機会にもなっています。
普段も、夫が娘を抱っこして私が料理をするところを見に来ます。娘の顔を観つつ、夫と雑談しながら料理をするのは至福の時間です。

キッチンから見たリビングダイニングの雰囲気。
全体を見渡せるので、リビングで一人遊びしている娘を見守れる

ローン借入金額は約3,500万円。みずほ銀行の「ネット住宅ローン 変動金利方式」を選びました。
ひろさん
圧倒的に金利が低かったことが決め手になりました。店頭に出向く必要もなく、すべてオンラインで手続きが済んだのもとても楽でした。
もともと土地と建物を合わせた金額が、1,000万円ほど予算オーバーしていました。ただ、当初予定していた予算では希望の家は建たないと感じていたので、新たに予算設定のやり直しを行いました。
住宅購入の話を双方の両親に相談すると、資金援助してもらえることになり、その分を予算に上乗せすることができました。
また、家探しをしているとき、妻が育休中でした。最初は妻の収入を加味していなかったのですが、育休明けもまとまった期間働くことで、予算オーバーした分を補てんしようと決めました。理想の家を建てるためなら、仕事も頑張れます!
結びに、もえひろ夫婦さんのように、理想通りの家を建てたい人へのメッセージを伺いました。
もえひろ夫婦
家づくりは、間取りからローンのことなど決めることや考えることがたくさんあります。大変なこともありますが、家族で理想の暮らしを作り上げることにもつながります。私たちはとても楽しく、幸せな時間を過ごせました。
今はインターネットやSNSで参考になる事例がたくさん発信されていて、お金をかけずにおしゃれな家を作るコツを学べます。ぜひ家族でたくさん話し合って、後悔のない家づくりをしてください。
ライターからのコメント。

売建住宅は様々な制限があるイメージがありますが、工夫次第でとても素敵な家を建てられるのですね。もえひろ夫婦さんも指摘していますが、工務店やハウスメーカーによって得意なこととそうでないことがあるので、契約前にきちんと確認することが大切でしょう。また、無理を通すより、設計士に代案を出してもらうのもひとつの方法だと思います。

インターネット専用の住宅ローンは、対面でやりとりするよりも金利が安いローンが多く、手続きもネットですべてできる便利さがあります。一方で、書類のアップロードなど、不慣れだと難しく感じることもあります。メリット・デメリットをしっかり調べ、自分に合った住宅ローンを選ぶといいでしょう。

※今回ご協力いただいたもえひろ夫婦さんのブログ「もえひろぐ」のURLは https://moehilog.com/

文/齋田 多恵、企画/カデナクリエイト、編集/イー・ローン