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第624回

今知りたい住宅ローン最新トレンド!ネット限定金利も登場

マイホームの購入を検討中で、住宅ローンについても調べています。ネット申し込み限定ローンなどは金利が低く魅力的ですが、住宅ローンをネットから申し込むのは金額が大きいので不安です。ネットで申し込むメリットや注意点を教えてください。(Fさん 33歳 会社員)
ここ数年、ネットから住宅ローンの申し込みをする人が増えています。ネット申し込みは来店不要やネット限定金利などのメリットもありますが、一方で注意点もあります。メリットと注意点を確認の上、自分にあった利用方法を見つけてください。

ネット申し込みのメリット

住宅ローンをネットで申し込むメリットは、なんといっても来店不要で申し込みが可能な点です。日中は忙しく、来店が難しい場合でも、ネットを使えば24時間申し込みが可能です。ネット申し込みを受け付けている金融機関の多くは、1)ネットで仮審査の申し込み、2)仮審査結果のお知らせ、3)正式審査の申し込み、必要書類送付、4)契約手続き、5)融資実行、という流れになっています。申し込みから契約まで来店不要な金融機関と、契約時は来店が必要な金融機関がありますので、申し込み前に確認しておきましょう。

また、ネット限定の低金利商品が多い点も大きな魅力です。ネット申し込みに限らず、住宅ローン金利は依然として過去最低水準を維持していますが、その中でもイオン銀行の変動金利0.57%や住信SBIネット銀行の当初10年固定金利0.85%という水準は群を抜いています。※金利は執筆時点

また、ネット(Web)限定でキャンペーンを実施している金融機関もありますので、最新の情報を見比べるとさらにいいでしょう。

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【参考リンク】

ただし、経済情勢や金融政策によって、いずれは金利が上昇することが予想されますので、安易な借り入れは控えライフプランに合わせて「返せる額」を見極めることが大切です。

ネットからの申し込みに不安を感じる人もいると思いますが、サポート体制が充実しているので安心です。たとえば、コールセンターに専門のスタッフをおいていたり、土曜日・日曜日・祝日・夜間でも対応してくれたり、必要があれば店頭での相談が可能な金融機関もあります。

ネット申し込みの注意点

便利な点やメリットが多いネット申し込みですが、基本的に対面せずに書類のみで審査するため、年収要件などの審査基準が比較的厳しい金融機関が多く、審査に日数がかかる場合も多いです。また、対面申し込みの場合には、たとえばあるプランの審査が通らなかった時に、「金利を少し上げれば融資可能です」というような提案をしてもらえることがありますが、ネット申し込みの場合には原則このような提案はありません。収入が不安定な方や転職して間もない方、自営業の方などは、ネット申し込みにこだわらず店頭へ相談に行った方が住宅ローンを組みやすい場合もあります。

その他のポイント

住宅ローンを検討する際には、金利だけに目がいきがちですが、実は諸費用も重要なポイントです。金利が低くても諸費用次第では総支払額が高くつくこともあるのです。

住宅ローンの主な諸費用
事務取扱手数料 定額タイプ:3万円~10万円程度
定率タイプ:借入額の2.16%程度(借入額3,000万円の場合648,000円)
保証料 借入残高・期間によって異なる。(3,000万円を35年で借り入れた場合630,000円程度)
保証料がかからない住宅ローンもある。
団体信用生命保険料 民間金融機関の借り入れの場合は加入を条件としている場合が多く、保険料は金利に含まれているか、金融機関が負担する場合が多い。3大疾病保障付などを選択した場合、適用金利に0.1~0.3%程度上乗せされる場合もある。
フラット35の場合は任意加入。

また、一部繰上げ返済の手数料や最低金額、返済中の金利タイプ変更の手数料なども金融機関によって異なりますので、自分の返済プランに合わせて選びましょう。

私が書きました

宮野 真弓 (みやの まゆみ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP(R))、一級ファイナンシャル・プランニング技能士。

大学在学中にFP資格を取得。証券会社、銀行、独立系FP会社を経て独立。忙しくても無理なく実践できるメリハリ家計を提案するママFP。 ライフプラン全般の相談業務や家計簿診断、ライフプランセミナー講師、FP資格取得講座の講師として活動中。 学校での金銭教育にも注力している。

※執筆日:2015年05月26日