第256回
初期コストを軽減できる保証料無料の住宅ローン
- 住宅ローンを借りるときに諸費用がかかるそうですが、どんな費用のことですか? そして、安くする方法があれば教えてください。(Cさん 38歳 会社員)
- 諸費用の多くの部分を占める保証料が無料の住宅ローンを利用するのも1つの方法です。諸費用の内訳は、保証料、事務手数料、登記手数料、印紙代などです。このうち、多くの部分を占めているのが保証料です。諸費用は、新規借り入れ時はもちろん、借り換え時にも発生する費用ですので、これがかからなければ借り入れ時の初期コストを軽減できます。ちなみに、3000万円を35年返済で借りた場合の諸費用の目安は70万円~80万円です。
保証料は保証会社に保証してもらうための手数料
一般的に、金融機関が大きなお金を貸す際、連帯保証人を立てることを求めます。住宅ローンの場合は、多くの金融機関は連帯保証人の代わりに、保証会社に保証をしてもらうことを借り入れの要件にしています。つまり、保証料は保証会社に保証してもらうために払う手数料ということ。 保証料の金額は、借入額と返済期間で異なります。3000万円・35年(上記の例)の場合で約60万円程度です。最近では、保証会社の保証は不要という金融機関もあり、保証料無料の住宅ローンも登場しています。保証料無料の住宅ローンの代表は、「フラット35(買取型・保証型)」です。「フラット35」が利用できるのは、原則的に新規借り入れ時です(保証型の一部は借り換え時にも利用できる)。新規・借り換えのどちらでも保証料無料の住宅ローンを扱っているのは、 新生銀行、住信SBIネット銀行 、あおぞら銀行、オリックス信託銀行など。
保証料無料の住宅ローンを利用する際の注意点
保証料無料の住宅ローンを利用する際の注意点は3つ。1つ目は、保証料は無料だが連帯保証人または連帯債務者が必要な金融機関があること。2つ目は、事務手数料を含めて判断する必要があること。というのも、事務手数料は金融機関によって様々で、定額の金融機関と融資額の何%という金融機関があるからです。 特に、融資額の何%の場合は、借入額が大きくなるほど事務手数料が高くなり、保証料と同じくらいの金額が必要になることもあります。3つ目は、金利にも目を配る必要があること。皆さんもご存じのように、金利は金融機関ごとに異なりますので、金利によっては保証料を払っても返済総額がおトクになるケースもあるからです。ですから、保証料無料の住宅ローンも選択肢の1つに加えて、総合的に判断するようにしてください。
なお、保証料無料の住宅ローンを利用する場合は、浮いた保証料分を頭金に繰り入れて借入額を減らすようにしましょう。