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第201回

フラット35の中古マンション購入が簡単に!

中古マンション購入にあたり、フラット35を利用したいのですが、適合証明書を受けるための手続きは必要なのでしょうか?また、その手続きはどのようにすれば良いのか教えてください。
中古住宅の場合の適合証明の手続きは、検査機関または適合証明技術者(中古住宅のみ)へ物件検査の申請を行ってください。ただし、平成19年1月15日以降申込み分より、一部の中古マンションにおいては、適合証明手続きが不要になりました。

中古住宅購入の場合の適合証明手続き

中古住宅(戸建・マンションとも)購入にフラット35を利用する場合には、購入する住宅について、住宅金融公庫が定める独自の技術基準に適合していることを証明する適合証明書の交付を受ける必要があります。検査機関または適合証明技術者(中古住宅のみ)へ物件検査の申請を行い、合格すると適合証明書が交付されるので、これを添付の上、フラット35の申し込みを行うことになります。
※適合証明機関の検索は、フラット35のHPから行うことができます。

築10年以内の中古マンションは、適合証明手続きが不要に

さて、平成19年1月15日以降申し込み分より、築10年以内の中古マンションで、所定の要件を満たすものについては、この適合証明手続きが不要となりました。これにより、検査を受ける期間が短縮されることから、比較的決済までに時間のない中古マンションの購入にも、フラット35が利用しやすくなったといえます。

適合証明手続きが不要な中古マンション

  1. 新築時に公庫の優良分譲住宅、公社分譲住宅、市街地再開発、都市居住再生融資に係る手続きを完了した分譲住宅(共同建てのものに限る。)であること
  2. 新築時に公庫の定める耐久性基準に適合していること
  3. 公庫の竣工時現場審査合格日が、申込み日の属する年度の年度末から遡って10年以内であること(平成18年度に申込みの場合は、公庫の竣工時現場審査合格日が平成9年4月1日以降であるマンション)
  4. フラット35のサイト内に、適合証明手続きが不要な中古マンションとして掲載されているもの

フラット35を選ぶ際の比較ポイント

中古マンション購入にも利用しやすくなり、また、資金の受取りが平成19年4月2日以降の場合には、購入価額の9割まで(従来は8割まで、ただし上限8,000万円は変更なし)の借入れも可能となり、フラット35を住宅ローンの選択肢に入れる人も増えてくることでしょう。
フラット35は多くの金融機関で取り扱っていますが、商品内容は同一でも、金利と融資手数料は窓口金融機関によって異なっています。

金利と融資手数料例:平成19年2月現在
SBIモーゲージ2.821%全期間固定型融資額×1.785%
(3月借入分まで)
楽天モーゲージ2.871%全期間固定型10,500円
(3月借入分まで)
ジェイ・モーゲージバンク
(※Aタイプの場合)
2.821%全期間固定型融資額×1.615%
(ネット申込みの場合)

このように、金利融資手数料が異なるため、どのフラット35を選択するのが良いのかは、迷うところですが、その比較方法の一つが総支払額での比較です。

<例>借入れ額3,000万円、返済期間30年の場合
金融機関名
返済額(30年総額)
手数料
総支払額
SBIモーゲージ
約4,450万円
535,500円(3月借入分まで)
約4,503万円
楽天モーゲージ
約4,479万円
10,500円(3月借入分まで)
約4,480万円
ジェイ・モーゲージバンク (※Aタイプの場合)
約4,450万円
484,500円
約4,498万円

ただし、どのフラット35が総支払額で有利になるのかは、その時点での金利や、返済年数によって異なってきますので、自分自身の例で試算してみるようにしましょう。

私が書きました

高田 晶子 (たかだ あきこ)

ファイナンシャル・プランナー(CFPR)、一級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引主任者。

1985年東京女子大学卒業後、信託銀行入社。不動産業務に従事。その後、不動産コンサルティング会社を経て1996年に独立、(有)ケー・アンド・エム コンサルティングの設立に参画。目白大学エクステンション講座をはじめ各種セミナー講師や、相談業務、マネーコラム執筆等を中心に活動。

※執筆日:2007年02月02日