第1090回

計画的なフリーローン利用のはずが、予想外の資金不足!対処法は?

引っ越しの資金が不足するため、必要な額をフリーローンで借り入れをしましたが、家具や家電の買い替えが必要となり資金が不足してしまいました。適切な対処方法を教えてください。(Fさん 会社員 26歳)
利用したローンがフリーローンなら必要な金額を新たに契約する必要があります。また、追加分はカードローンを利用する方が便利な場合もありますし、ローンをまとめる方法もあります。それぞれのローンの特徴を踏まえて自分に合った方法を選びましょう。
疑問を持つ男性

フリーローンとは?カードローンとの違いをチェック

フリーローンは資金使途が自由なローンです。例えば、引っ越し、家具や家電、旅行、冠婚葬祭などで、ある程度まとまった資金に利用する場合が多いでしょう。ただし、資金使途が自由とはいえ、基本的には事業資金やギャンブルなどには利用できません。フリーローンは1回の借り入れごとに金銭消費貸借契約証書を作成して契約する証書貸付で、借入時に返済期間、毎月返済額が確定するので返済計画も立てやすく、追加の借り入れができないので使いすぎも防げます。

カードローンは、フリーローンと同じく使途は自由で、限度額の範囲内なら追加で何度も借り入れができます。返済期間を設定せず、毎月一定額を返済するリボルビング払い(リボ払い)が一般的です。比較的少額の資金が不足する場合に利用する場合が多いでしょう。

フリーローンの借り入れ後に資金不足になったらどうする?

フリーローンで借り入れたものの予想外の支出があり、最初に借入れた金額では不足する場合、カードローンを利用する方法もあります。

家具や家電を一度に買い換えず、生活状況を見ながら少しずつ購入する場合、カードローンでその都度必要な分だけ借りるという選択肢もあります。但し、いつでも借り入れができるので気持ちが緩み、生活費にも使うようになってしまうと、なかなか完済できないといったことになってしまいます。カードローンを利用するなら、必要な金額だけを借り入れ、ボーナス時など余裕が生じた場合には繰り上げ返済もして、カードローンの利用分を早めに完済するという強い気持ちを持っておきましょう。

追加分もフリーローンを利用するなら、最初の借り入れに加え別途契約をし、審査を受ける必要があります。追加で必要な金額を明確にし、毎月返済可能な金額を計算して、返済計画を立てると良いでしょう。

複数のローンをまとめて1本のフリーローンへの借り換えも

他の方法として、最初に借りたフリーローンの残高分を含めて新たなフリーローンを契約し、最初の契約分を完済してしまう方法もあります。つまり、1本のフリーローンにまとめるのです。複数のローンの返済をする必要が無い分お金の管理がしやすくなります。また、借入金額が大きくなる分、より低金利で借り入れできる可能性があります。新たな契約で借入期間を延ばすことができれば、毎月の負担を抑え無理のない返済計画を立てることもできます。

どの借入方法を行う場合でも、複数の金融機関で金利を比較し、申込条件や繰り上げ返済の手数料等も確認し、自分に合ったローンを探すと良いでしょう。

新たな生活を始める機会に、無駄な支出を減らして繰り上げ返済に回し、ローンを早めに完済しましょう。今後は急な出費にも対応できるよう、貯蓄ができる家計にしていきましょう。

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福島 佳奈美 (ふくしま かなみ)

ファイナンシャルプランナー(CFPR)。

大学卒業後、情報システム会社で金融系SE(システムエンジニア)として勤務し、出産を機に退社。子育て中の2006年にファイナンシャルプランナー(CFPR)資格を取得する。その後、教育費や保険・家計見直しなどのセミナー講師、幅広いテーマでのマネーコラム執筆、個人相談などを中心に、独立系FPとして活動を行っている。

※執筆日:2024年07月25日