第17回
フリーローンとは?カードローンとの違いやメリット、デメリットについて解説!
- フリーローンとは?カードローンとの違いについて
- フリーローンのメリット、デメリット
- フリーローンの選び方
- まとめ
- フリーローンの総合ランキング
旅行や趣味にはお金をかけたいという人も多いでしょう。
しかし、手持ちのお金があまりなく、贅沢ができなくて悩んでいるケースもあります。そんなときにおすすめなのがフリーローンやカードローンですが、初めて利用する人はどちらを選べばいいのか分からなくなってしまうこともあります。
フリーローンなら、教育ローンやマイカーローンのような目的別ローンとは異なり、使い道は自由です。
ここでは、フリーローンとカードローンの違いや、フリーローンのメリットやデメリットについて解説します。
フリーローンとは?カードローンとの違いについて
まずフリーローンの特徴と種類を理解してカードローンとの違いを確認していきましょう。
フリーローンとは
お金の使い道が自由な多目的ローンのことを「フリーローン」と呼びます。他のローンと同様に、必要な資金を借り入れし、毎月決まった金額を計画的に返済するローンです。
以下のような特徴があります。
銀行・信用金庫で取り扱う個人向けローン
フリーローンは、個人向けローンの一つであり、多くの金融機関で取り扱っています。マイカーローンや教育ローンのように利用目的が限定されるものを「目的別ローン」と呼びますが、お金の使い道が自由なローンを「フリーローン」や「多目的ローン」と呼びます。
使い道が自由
原則無担保無保証人で、日常生活のあらゆることに利用可能です。また、一部を除き金融機関のローンのおまとめに利用できるのも特徴の一つです。目的別ローンで対応できない場合にフリーローンを利用すると良いでしょう。
申込時に利用目的の申告が必要
使い道が自由といっても、申込時には利用目的を申告しなければなりません。ここが、利用限度額の範囲内であれば使い道を申告せずに自由に借りられるカードローンとは異なる点です。
フリーローンの申込時に資金使途確認資料を不要とする金融機関もありますが、見積書やパンフレット、請求書、納付書など資金使途を確認する資料の提出を求められることもあります。
フリーローンの種類
フリーローンには、無担保型と有担保型の2種類があります。
無担保型のフリーローンは無担保無保証人を原則としますが、金額の上限は300万円~800万円、多くても1,000万円程度、返済期間も1年~10年が一般的です。
有担保型のフリーローンは金額の上限を1億円とするところもあり、返済期間も20年~30年と長期の借り入れが可能です。
有担保型はその名の通り担保を必要とすることから「不動産担保ローン」と呼ばれることもあり、銀行のほかノンバンクでも多く取り扱っています。
フリーローンとカードローンの違い
フリーローンとカードローンの違いについて整理してみましょう。
フリーローン | カードローン | |
---|---|---|
お金を借りられる回数 |
一度のみ
必要な都度、申込みが必要 |
利用限度額の範囲内なら繰り返し何度でも借りることができる
|
金利 |
カードローンに比べ低い
|
比較的高い
|
限度額 |
無担保型は300万円~1,000万円が上限(有担保型は1億円も可能)
|
最大500万円~1,000万円
|
返済方法 |
元利均等返済方式
|
残高スライドリボルビング返済方式
|
管理のしやすさ |
複数の金融機関から借り入れをすると返済日や返済口座の管理がしにくい
|
複数の金融機関から借り入れがあったとしてもコンビニやATMで入出金ができるため、管理がしやすい
|
カードローンは、利用限度額の範囲内であれば何度でも自由に借り入れをすることができるため、管理のしやすさや利便性はカードローンのほうが優れているといえます。
しかし、金利や借入限度額を考えるとフリーローンのほうが優れているといえます。
また、カードローンはATMで気軽に利用できる反面、「つい追加で借り入れをして、なかなか借入残高が減らない」という状況に陥ることも少なくありません。申込時に返済回数が決まっているフリーローンなら完済までの予定が最初から決まっているため、計画的な返済には向いています。
両者は、返済方法にも違いがあります。
フリーローンは、毎月の返済額(元金+利息)が返済終了まで同じ金額となる「元利均等返済」が一般的です。申込時に返済回数を60回(5年)にすれば、毎月同じ金額の返済で必ず5年間で完済となります。
一方、カードローンの「残高スライドリボルビング返済方式」と呼ばれており、カードローンの利用残高に応じて返済額が変動するタイプの返済方法です。
返済額は金融機関によっても異なり、各金融機関が定める額を毎月返済していきます。
例えば、利用残高が30万円以下なら返済額は月々7,000円、利用残高が30万円超50万円以下なら返済額は月々1万円といった具合です。
利用残高が減少していくと毎月の返済額が減少(変動)するため、同じ金額を借りたとしても返済期間がフリーローンよりも長期になってしまうことがあります。
返済期間が長期になれば、支払利息もその分増えることをしっかりと押さえておきましょう。
フリーローンのメリット、デメリット
お金を使う目的が決まっているならカードローンよりもフリーローンがおすすめです。メリットとデメリットの両方をしっかりと確認しましょう。
フリーローンのメリット
低金利
融資を受けるなら金利は低いにこしたことはありませんが、カードローンは、利用限度額が大きくなるほど金利を低くする金融機関が多い傾向です。
なぜなら、利息制限法第1条で元本が10万円未満のとき20%、10万円以上100万円未満は18%、100万円以上が15%と上限金利が決まっているからです。
そのため、カードローンの利用限度額が100万円~200万円程度の場合、各金融機関は金利が15%以下になるように設定しています。
フリーローンは、審査結果に応じて金利を決める金融機関が多いようですが、6%前後が一般的です。
金額にかかわらず金利は一定なので、金利面を考えるとフリーローンで借り入れをしたほうがメリットは大きいといえます。
限度額が高い
利用限度額を800万円~1,000万円とするカードローンもありますが、有担保のフリーローンなら商品によっては最大1億円もの高額の借り入れをすることもできます。
収入が低い場合は、大きな金額で希望額を申込んでも審査は厳しくなるでしょう。しかし、担保に差し入れできる不動産があれば審査に通る可能性も高まります。
なぜなら、金融機関としては担保がない状況よりも、担保や保証があるほうが貸し倒れリスクを下げることにつながるからです。
担保として提供する不動産の価値にもよりますが、大きな金額の借り入れを検討している場合は不動産担保を提供するタイプのフリーローンが良いでしょう。
資金使途は自由
フリーローンは、その名の通りお金の使い道が自由なのが最大の特徴になります。マイカーローンや教育ローンに代表される目的別ローンとは異なり、「使いやすさ」が魅力の商品です。
事業資金に利用することはできませんが、生活に必要なあらゆる資金ニーズに応える商品であり、「こんなことに使っていいの?」と思うことでも、資金の目的をきちんと申告して費用の明細が提出できれば借りられる可能性があります。
フリーローンのデメリット
追加の借り入れができない
フリーローンは、契約時に必要な金額を申込んで融資を受けたら後は毎月決まった返済をしていくだけです。そのため、追加の借り入れはできません。カードローンのように即日融資や何度でも繰り返し利用することはできないのです。
追加でお金が必要になった場合は、再度融資の申込みを行い、必要書類を提出してその都度審査を受ける必要があります。
申込時に申告した目的にしか利用できず、また、複数の資金の使い道や追加の資金に対応できない点は、カードローンのほうが優れているかもしれません。
融資に時間がかかる
消費者金融のカードローンなら最短即日融資も可能ですが、フリーローンは審査に時間がかかる場合があります。
各金融機関の申込み方法は簡単ですが、仮申込みから仮審査の承認を得て本申込み・本審査を経て契約となるのが一般的です。融資を受けるまでには、4営業日から1週間程度かかることもあります。
また、有担保のフリーローンは金融機関で不動産の担保調査を行い、融資を実行するときには抵当権を設定するため、通常よりも時間がかかることが多いでしょう。
申込みに条件付きの場合がある
銀行系のフリーローンは、信販会社や保証会社が保証することにより連帯保証人を不要としていることが多い傾向です。
しかし、審査の内容によっては保証会社が連帯保証人を条件として承諾するという金融機関もあります。この場合、連帯保証人が用意できなければ、融資の審査は通りません。
また、有担保型のフリーローンでは提供する不動産の権利関係が重要です。
本人以外が所有する不動産を担保提供する場合には物件の所有者、共有名義の不動産を担保として提供する場合には共有者を連帯保証人として求められることになります。
審査の状況によっては、融資金額が減額される可能性もあるでしょう。必ずしも希望通りに融資が受けられるとは限らないので、注意が必要です。
フリーローンの選び方
カードローンの利便性・柔軟性、フリーローンの計画性・利息負担の軽減、どちらにもメリットとデメリットがあります。自分自身に合った借入方法で賢く利用するのが一番です。
急ぐ必要がなければ、フリーローンの中でも低金利の有担保型のフリーローンを検討してはいかがでしょうか。
大きな金額を借りる予定がある場合は、条件の良いフリーローンをじっくり探してみましょう。金額が大きくなるほど、低金利で得られるメリットは大きくなります。
カードローンは、利用限度額が大きくなるほど金利を低くする金融機関が多いので、金額によってはフリーローンよりもカードローンのほうが低金利となる可能性もあるでしょう。
高収入で限度額の大きいカードローンが組めるならば、フリーローンよりもカードローンを利用したほうが良いケースもあります。
そのため、各金融機関のフリーローンやカードローンの商品リサーチが非常に重要です。
まとめ
フリーローンとカードローンは、お金の使い道が自由なことは同じですが、借りられる回数や利用限度額、金利や返済方法、管理のしやすさも異なります。
フリーローンの場合、申込時に利用目的を申告する必要がある反面、カードローンよりも金利や利用限度額は有利で、計画的に返済することが可能です。
ただし、メリットがある反面、繰り返し利用することができず、必要の都度申込みをして再度審査が必要となり、融資までに時間がかかるデメリットも存在します。また、場合によっては条件付きで融資が承認されるケースもあるでしょう。
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フリーローンの総合ランキング
-
auじぶん銀行
- 実質年率
- 0.980% ~ 17.500%
- 金利体系
- 変動金利
- 借入可能額
- 10万円 ~ 800万円
-
武蔵野銀行
- 実質年率
- 1.500% ~ 14.500%
- 金利体系
- 固定金利
- 借入可能額
- 10万円 ~ 1000万円
-
京葉銀行
- 実質年率
- 1.700% ~ 14.000%
- 金利体系
- 固定金利
- 借入可能額
- 10万円 ~ 800万円
-
第4位
- 実質年率
- 1.700% ~ 14.800%
- 金利体系
- 固定金利
- 借入可能額
- 10万円 ~ 800万円
-
第5位千葉興業銀行
- 実質年率
- 1.400% ~ 14.900%
- 金利体系
- 固定金利
- 借入可能額
- 10万円 ~ 1000万円
-
第6位三井住友カード
- 実質年率
- 3.000% ~ 18.000%
- 金利体系
- 固定金利
- 借入可能額
- 1万円 ~ 800万円
-
第7位横浜銀行
- 実質年率
- 1.500% ~ 14.600%
- 金利体系
- 変動金利
- 借入可能額
- 10万円 ~ 1000万円
-
第8位愛知銀行
- 実質年率
- 2.900% ~ 13.000%
- 金利体系
- 固定金利
- 借入可能額
- 10万円 ~ 1000万円
-
第9位
- 実質年率
- 4.450% ~ 14.000%
- 金利体系
- 変動金利
- 借入可能額
- 10万円 ~ 500万円
-
第10位足利銀行
- 実質年率
- 4.500% ~ 13.800%
- 金利体系
- 固定金利
- 借入可能額
- 10万円 ~ 300万円
また、このランキングはサービス選択時の参考情報を提供することを目的としており、ローン商品の商品性の優劣を示したり、イー・ローンとして特定の金融機関、ローン商品を推奨したりするものではございません。
文/加治 直樹