マイカー購入を現金かローンで迷ったときはどう考える？

現金一括購入のメリット・デメリット

Oさんは、車を現金で買うか、ローンで買うか、迷っていらっしゃるのですね。それぞれのメリット・デメリットを整理してみると、見えてくるものもあります。

まずは、現金一括購入のメリット・デメリットを考えてみましょう。

現金で買うメリット

現金で購入する最大のメリットは、ローンと比べ、金利や借入時の諸費用がかからず、コストが抑えられる点が挙げられます。200万円を5年、固定金利1.7%で借りた場合、返済総額は2,087,640円となります（諸費用なしの例）。この87,640円を支払わずに済むというのが現金購入のメリットです。また、現金で購入するとその瞬間から文字通り「自分の車」となり、気持ちの上での満足度や所有意識は高まります。

現金で買うデメリット

一方、デメリットはというと、手元資金が減ることのリスクが挙げられます。家計運営の基本として、常に生活費3～6カ月の生活予備費を持つことが大事です。失業や本人・家族の病気・ケガ、親が倒れたなど、「もしも」に備える必要があるためです。特に現在はコロナ禍でもあり、生活予備費がないことは大きなリスクと言えます。こうした生活予備費以外に計画的にマイカー資金を貯めてきた場合は問題ないですが、現金でマイカーを購入することで生活予備費が残らない状況は避けるべきです。また、準備した現金が予算となるため、希望の車種が買えない、オプションがつけられないといったことが起こるかもしれません。

マイカーローンで買うメリット・デメリット

では、マイカーローンを利用して購入する場合のメリット・デメリットも見てみましょう。

ローンで買うメリット

マイカーローンで車を購入するメリットは、「車が必需品で今すぐ必要なのに十分な現金が用意できない」という状況でも手に入れることができる点でしょう。コスト（金利・諸費用）は発生するものの、現在は低金利でもあり、生活予備費をしっかり残したうえで車を買うことができるのであればメリットといえます。コロナ禍で車の必要性が再認識される中、何らかの事情で入手を急ぐご家庭では大きなメリットといえます。

しかも、通常マイカーローンは10年程度まで借りられるため、返済期間を調整することで、無理のない返済額を設定することができます（※期間が延びるほど金利はかかります）。また、予算が固定された状態で買う場合と比べて車種やオプションなど妥協しないで購入できるのも、過剰な負担とならない限りはメリットと言えます。

ローンで買うデメリット

マイカーローンで車を購入するデメリットとしては、金利や諸費用がかかることから、支払総額が増えることが挙げられます。また、予算度外視で満足度を優先しすぎると、ローン返済が負担になってしまう点も挙げられます。

（変動金利は金利の変化で総返済額は変わる。諸費用含まず）

【参考リンク】

• かんたん返済額シミュレーションで試算

現金かマイカーローンか？

コスト的な面では現金で購入する方に軍配があがりますが、生活予備費を残せない状況で購入するのは家計にとって大きなリスクです。その場合は、「コスト」として許容してマイカーローンを利用して購入するのは1つの方法です。Oさんは、「なけなしの手元資金を使って現金で買うかどうか」と書かれているので、現金ではなくマイカーローンで購入したほうがよさそうです。ただし、車は購入後に維持費もかかるので、本当に必要なものかどうか見極めることも大事です。

なお、マイカーローンを利用して購入する場合は、できるだけ負担が小さく自分に合ったローン選びが重要になってきます。金融機関によって金利も違えば、手数料の有無や、来店が必要かどうか、団体信用生命保険を付けられるかどうか、また、繰上返済のコストなど、細部で異なるためです。検索機能を使用してマイカーローンを比較するとともに、絞り込んだ先に複数申込んでみて、実際に適用される金利を確認したうえで最終的に申込めば、より有利で自分に合ったローンを利用することができます。

【参考リンク】

• マイカーローンを探す・比べる・申込む
• FPからのアドバイス（マイカーローン）