第750回

都市圏での自動車保有、少しでも負担を減らすには?

子どもが小さく車は必需品なのですが、収入が伸び悩む中、やや重荷になってきています。 車のコストを下げる方法はないでしょうか?(Nさん 会社員、31歳)
都市圏で車を持ち続ける方にとって車の維持費負担は大きくなりがちです。 この経済的負担を抑える工夫について考えてみましょう。

車が必需品ならコストを抑える方法を!

本来であれば、都市圏など交通網が発達した地域ではマイカーは不要とも考えられますが、Nさんのように、子どもが小さいなどの理由で車が必需品だという家庭は少なくありません。 塾の送り迎えや、年老いた親を病院へ連れていくのに必要だという場合もあるでしょう。 また、唯一の趣味が車で手放せないという人も、ある意味では必需品と言えるのかもしれません。 家計の中で車関連のコストを抑える方法を整理してみます。 できるものは重ねて実行することが大事です。

他の支出を抑える

まずは、家計の中で車関係費のウエイトが高く、負担が重くなっている場合は、他のコストを抑える努力が必要です。 家計のひっ迫度にもよりますが、車のコストがかかる分、賃貸なら家賃が安めのエリアに住むのも手です。 それが難しければ、レジャー費やおこづかい、子どもの習い事を1つ減らす、あるいは副業をする、妻が働くなどで世帯収入を上げ、支出とバランスが取れた収入にすることも方法です。

ガソリン代を抑える

車の維持費で大きいものとしてガソリン代が挙げられます。 次のような点に注意すれば、少しは抑えられそうです。

・できるだけ燃費のよい車種にする(車両費とのバランスですが)
・近くのガソリンスタンドの値段を比較して安いところをチェック
・セルフのガソリンスタンドがあれば積極的に利用する
・ガソリンスタンドの提携クレジットカードなどを使用してポイントや値引きをゲット
・ガソリンは満タンにしない(満タンだと重くなって燃費が下がる)

ETCカードで高速道路をコストダウン

高速道路を利用することが多いならETCカードは必須です。 深夜割引(午前0時~4時は30%引)、その他の割引があります。

車検費用も比較して選ぶ

新車購入後から初回は3年で、その後2年ごと行う車検もコストがかかります。 車検は複数のディーラーや業者から見積もりを取って、比較して選ぶことでコストを抑えられる可能性があります。

自動車保険の見直し

自動車保険はしっかり比較して選びましょう。 走行距離や利用スタイル、等級など条件次第で安くなる自動車保険があるので、面倒がらずに見積もり比較をしましょう。

車の買取査定も比較を

車の買い替えの際は、複数の買取業者で見積もり比較するといいでしょう。 下取りよりも高くなることが多いようです。

中古車ならオークションなどで

中古車を購入する場合、ネットでのオークションを利用すれば比較的リーズナブルに購入できます。 個人間であれば消費税もかかりません。 隠れた傷や車の状態などが心配なときは、オークションと連携している中古車販売店を利用する方法もあります。

マイカーローンの借入先を工夫する

最後にもう1つ。 車を買う際にローンを利用する場合は、購入先のディーラーローンや提携ローンで決めず、もっと金利など条件がよいマイカーローンがないかをチェックしましょう。 地方銀行や信用金庫のマイカーローンには金利が低いものもあります。 イー・ローンの検索・比較機能で利用可能な金融機関を調べてみるといいでしょう。

様々な方法を見てきましたが、面倒がらずに比較するなどのアクションをとることで少しでも節約につなげたいものですね。

【参考リンク】

私が書きました

豊田 眞弓 の写真

豊田 眞弓 (とよだ まゆみ)

ファイナンシャル・プランナー、シニアリスクコンサルタント。

20代前半より経営誌や経済誌、女性誌と広く手がけるライターとして個人事業を展開。1995年より独立系FPとして、雑誌やムック、新聞、サイトへの寄稿・監修、相談業務、講師などで活躍。「今日からの お金持ちレシピ」(明日香出版)をはじめ共著本など多数。

※執筆日:2017年11月07日