第653回
クレジットカードやカードローンの残高が膨らんでいる人はチェック!家計の整理は年内に!
- クリスマスから年末にかけて、諸々出費が続き、一部はクレジットカードで買い物をするつもりです。でも、分割払いとリボ払いの残高があり、これ以上、リボ払いは増やしたくないなと思っています。それに、急場をしのぐためにカードローンを2つ借りていて、こちらの支払いもあります。そろそろ、クレジットカードの利用限度額いっぱいまで使ってしまいそうで、これからどうしようかなと考えています。どうしたらいいでしょう?(東京都 Tさん 会社員男性 32歳)
- クレジットカードの利用限度額近くまで使っていて、その他にもカードローンを借りている状況ではやりくり的にかなり厳しいでしょう。年内に、借入リストと生活・家計見直しを含めたプランを立て、年明け早々から実行してください。
現状を把握と危機感を!
Tさんの場合、クレジットカードのリボ払いで買い物するのはしばらく我慢してください。まずは、借入リストを作って現状を把握し、危機感を持つことが大切です。現在のTさんの借入リストは下記の通りです。
借り入れの種類 | 払い方と残高 | 月々の返済額 | 実質年率 |
---|---|---|---|
借入総額 170万円 | 返済額合計 55,000円 | ||
クレジットカード (利用限度額50万円) |
リボ払い 25万円 | 10,000円 | 15% |
分割払い 15万円 | 15,000円 | 15% | |
カードローン | 分割払い 30万円 | 10,000円 | 18% |
分割払い 100万円 | 20,000円 | 14% |
年間手取り収入がボーナスを含めて400万円のTさん。毎月の返済額は55,000円で、手取り年収の約14%を占めています。これは、家計管理の観点から見て、かなり厳しい状況です。すぐに、クレジットカードとカードローン頼みの生活をやめましょう。そして、家計見直しプランを立て、来年早々から実行してください。
おまとめローンで毎月の返済額を減らしたやりくり
家計見直しプランは、まず、毎月の返済額を少しでも減らすことです。現在の借り入れは実質年率が高めで、返済日も複数なので管理がしにくい状況です。おまとめローンを利用し、これ以上の借り入れはしなくてすむようにしてください。おまとめローンなら、実質年率が10%程度の商品もあるので、利息を減らして返済日を1つにまとめられます。おまとめローンの利用方法には2つの考え方があります。
1つ目の借入方法は、全額の170万円(うち、ボーナス返済80万円)を借りることです。借入期間10年(ボーナス返済は6月・12月)・金利10%・元利均等返済・返済開始は2016年2月とした場合、イー・ローンのローンシミュレーションで返済額を計算してみると、毎月11,894円、ボーナス月76,088円です。ただ、このままバラバラで返済を続けた場合と比べると、本来はクレジットカードの分割払いは1年くらい、リボ払いは2年強で払い終わるのを延ばしているように感じるかもしれません。
計算結果はこちらから
そこで、2つ目の借入方法です。クレジットカードの分割払いとリボ払いは払い終わるまでこのままにし、おまとめローンでローンの借り入れである130万円(ボーナス返済60万円)を借ります。先ほどと同じ条件でシミュレーションすると、月々の返済は9,251円、ボーナス月57,397円。クレジットカードの分割払い15,000円とリボ払い10,000円を合わせると、毎月の返済は34,251円になります。
現在の手取りである月収25万円から返済額を引いた金額で毎月の家計をやりくりできるよう家計費を割り振り、それに従って使い過ぎないよう生活をしてください。もし、使い過ぎたとしても、ボーナスの残りで補てんできる程度にとどめましょう。くれぐれも、クレジットカードの分割払いでの買い物やリボ払いを増やすようなことは謹んでください。クレジットカードで払っていいのは、携帯電話料金や公共料金、家賃などの家計費と少額のショッピングだけです。それも、何にいくら使ったかわかるように、カレンダーでも手帳でも家計簿でも何でもかまいませんが、支払い日のところに書き込んで見える化しておきましょう。
また、節約は限度があるので、会社や仕事の事情が許せば、収入を増やす工夫をしたいものです。ただし、身体を壊さない程度を心掛けてください。
なお、おまとめローンは返済期間10年でシミュレーションしましたが、やりくりがうまくいくようになって余裕資金ができたら、繰り上げ返済をして早く返済を終えるようにしましょう。