第547回
20代からクレジットカードは持つべき!?上手に利用してクレジットヒストリーを育成しよう!
- 社会人1年目も気づけばもう年末。年末は急な飲み会や支払いも多そう。学生時代は親のクレジットカードの家族会員で使っていたけれど、自分名義のクレジットカードを作ろうと考えています。審査は通るでしょうか?審査が通ってクレジットカードを持った後、気をつけることがあったら教えてください。(23歳 会社員 男性)
- 社会人になったのですから、そろそろ自分名義のクレジットカードを持ってもいいですね。ただ、勤続年数が短いと、申し込むクレジットカードよっては審査が通らないかもしれません。「初めてのクレジットカード」を謳った若年向けのクレジットカードを選ぶか、銀行のキャッシュカードにクレジット機能をつけられないか相談してみるといいでしょう。そして、クレジットカードを持ったら、将来、大きな買い物をしてローンを借りるときに不利にならないよう、クレジットヒストリーを育成していってください。
初めてのクレジットカードはどう選ぶべき?
クレジットカードは、申し込めば誰でも発行してもらえるものではありません。申し込みは、原則として18歳以上で安定した収入があれば可能ですが、審査に通らなければ発行を断られることがあります。クレジットカード会社は、申込者がクレジットカードでショッピングやキャッシングなどをしてきちんと返済する意思と能力を持っているかの信用力を審査してから、クレジットカードを発行するかどうかを決めるからです。審査項目や審査基準はクレジットカード会社で異なりますが、年齢、職業、勤続年数、収入、住居状態と居住年数、過去の借入歴や返済歴などが参考にされています。
質問者のように、勤続年数が短いと、申し込むクレジットカードによっては審査が通らない可能性があります。ただ、クレジットカード会社が若年層の顧客を増やしたい方針なら、新入社員でも審査に通りやすい傾向があります。「初めてのクレジットカード」を謳って、若年層限定のクレジットカードを取り扱っている会社もあるので、このタイプのクレジットカードを選ぶのも手です。
【参考リンク】
また、今使っている銀行のキャッシュカードにクレジット機能をつけられるか、銀行に相談してみてもいいでしょう。
クレジットカードを持ってから気をつける点は?
さて、審査が通って自分名義のクレジットカードを持ったら、適度に使い、返済は滞らないようにして、支払い能力(信用力)を蓄積していくことが大切です。クレジットカードは持ったものの、利用履歴がほとんどないのも芳しくありません。将来、住宅や自動車などの大きな買い物をしてローンを借りる場合、ホワイトすぎて審査が落ちる可能性もあるからです。携帯電話の割賦購入やクレジットカードでの1回払いなど、原則手数料のかからない利用をして、信用力をつけていくといいでしょう。
そして、最も大切なことは、利用履歴(クレジットヒストリー)に傷をつけないようにすることです。
クレジットカードを申し込むと、クレジットカード会社は申込者の信用力を審査します。その際、過去の借入歴や返済歴などのクレジットヒストリーを個人信用情報センターに照会します。業界の個人信用情報センターには、CIC、日本信用情報機構、全国銀行個人信用情報センターの大きく3つがあり、金融機関は会員になっている情報センターに申込者の情報を照会します。
ここで照会できる信用情報報告書には、クレジットヒストリーが記載されていて、入金状況も一目でわかるようになっています。返済が3ヵ月以上遅れると報告書に記載され、その後返済したとしても、その情報の保有期限が来るまで遅延情報として残ります。
つまり、遅延することなく継続的に期日を守って返済していくことで、優良なクレジットヒストリーが育成されていき、将来、住宅ローンや自動車ローンなどを申し込む際に、返済能力があることを証明する材料となります。そのためにも、返済能力以上のショッピングやキャッシングをしないこと、クレジットカードの利用料金の引き落とし日に口座の残高不足を生じさせないように注意しましょう。