第521回
アベノミクス効果で恩恵を受けている業種は!?来るべき時に備え資金調達の準備を
- 個人で事業を営んでいます。アベノミクスの効果で企業業績が回復していると聞きますが、私のところにはまだ実感としてはありません。そのうち、波及して来るのでしょうか? 来るのだとしたら、来るべきトキに備えてどうすればいいでしょうか?(Tさん 40歳 個人事業主)
- アベノミクス効果による円安・株高で、輸出関連企業の増収、個人消費の伸びで景況感は改善しているようです。株式市場の関係者コメントやGDPなどの予測を見ると、まだ景気回復の実感が得られていない中小企業・個人事業主にも、今後、アベノミクス効果が波及していきそうです。そのときに、運転資金がなくてビジネスチャンスを逃さないよう資金調達の準備をしておきたいものです。
アベノミクスの効果と今後は?
昨年末に安倍首相率いる内閣が発足して以来、アベノミクスと称される経済再生策で、為替は対米ドルで約20円安くなり、日経平均株価は約1.5倍(5月22日現在)に上昇しました。異次元の景気回復がスタートしたとされる昨今、アベノミクスの恩恵は自社には及んでいないと感じている経営者や事業主の方も多いのでは?では、アベノミクス効果でどの業種が潤っているのでしょうか。
まず、円安による恩恵を受けるのは、輸出関連の業種です。例えば、自動車(トヨタ、ホンダ、マツダ、富士重工業など)や、精密機器(キャノン、富士フイルムなど)、機械(コマツ)など。外国人観光客の増加で旅行・観光業界も恩恵を受けているでしょう。また、金融緩和で恩恵を受けるのは金融業界や不動産業界です。今年度予算が5月15日に成立したことで公共事業が動き出し、スーパーゼネコン(大成建設、鹿島など)やセメント業界も潤ってくるでしょう。
一方、個人の商店主や国内の運送業など中小・零細企業、円安でダメージを受ける業種(エネルギー、電気・ガス、食品、アパレル、家具販売など)は、景気回復の恩恵を受けるどころか、原油や原材料、加工製品の輸入価格、ガソリン代、電気料金などの上昇で目先の支出が増えて苦しんでいるところもあるでしょう。そんな人たちに、アベノミクス効果の恩恵は届くのでしょうか?届くとしたらいつ頃でしょうか?
先ごろ発表された2013年1月~3月期のGDP速報値は個人消費と輸出がけん引し、前期比年率換算で3.5%の高成長でした。今後も円安による輸出の好転は続き、企業の設備投資も増える見込みで、さらに、公共事業の予算執行が追い風となって個人消費の伸びも期待できそうです。また、消費税増税前に住宅などの高額商品の駆け込み購入もあり、来年春くらいまでは高成長が続くと予測されます。
どうやら、アベノミスクの影響は、徐々になのか、急激にかはわかりませんが、これから日本全体に浸透していきそうです。
急な資金繰りに困らないようリサーチを
まだ、アベノミクスの恩恵を受けていない、感じていない個人事業主や中小企業は、景気回復のビッグウェーブが押し寄せてきたときに息切れしないよう、今が踏ん張りどころと言えそうです。そこで、来るべき時に備えて、急な資金繰りやつなぎ資金を確保できるようリサーチをしておきましょう。備えあれば、憂いなしですよ。
そんなニーズに応えてくれるのがノンバンクの「ビジネスローン」です。ビジネスローンは、文字通り、事業用資金を調達できるローンで、原則総量規制の対象外です。総量規制とは、個人の借入総額が年収の3分の1までに制限される規制のことです。個人事業主は、一定の要件を満たすことで、総量規制の例外として事業資金の借り入れができます。また、法人名義での借り入れは、そもそも総量規制から除外されています。下表で、代表的なノンバンクのビジネスローンを紹介します。
:実質年率:8.000%~18.000% | 実質年率:6.500%~17.800% |
実質年率:5.500%~18.000% |
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:金利体系:固定金利 | 金利体系:固定金利 |
金利体系:固定金利 |
:借入可能額:1万円~500万円 | 借入可能額:1万円~500万円 |
借入可能額:1万円~300万円 |
:最長借入期間:5年 | 最長借入期間:5年 |
最長借入期間:13年6ヶ月 |
:申込資格:法人または個人事業主(事業規模不問) | 申込資格:20歳~65歳までの毎月定収入のある電話連絡可能な個人事業主 |
申込資格:満20歳以上の定期的な収入と返済能力を有する人で同社基準を満たす人 |
:手数料:不要 | 手数料:CD・ATMで借入の際に取引の都度、手数料が発生。ただし、オンラインキャッシングでの借入の際は不要。入金(返済)の際も不要 |
手数料:提携CD・ATM利用の際、取引のつど手数料が発生。 その他:契約書貼付用印紙代/実費 |
:返済方法:元金定率リボルビング返済 | 返済方法:定額リボルビング方式、一回払い |
返済方法:借入後残高スライド元利定額リボルビング返済方式 |
:随時返済:可能 | 随時返済:ファンデックスデスクに前月の10日までに連絡すれば一時増額払い・残金一括払いが可能 |
随時返済:可能 |
※筆者作成
これらのビジネスローンは、全国対応、来店不要、担保・保証人は原則不要、審査回答時間が比較的速いので、急な資金繰りでも間に合うので便利です。実質年率や返済期間、借入可能額などを比較して、ご自分の会社の身の丈に合ったビジネスローンを選びましょう。