第447回
住宅ローンについている「保証料」って何?
- マイホームの購入を考えています。諸費用として「保証料」というものがあるようですが、金融機関によっては不要なところもあるようです。「保証料」とはどんなものなのでしょうか?(Mさん 35歳 会社員)
- 住宅ローンの支払いが困難になったときに肩代わりしてくれるのが「保証料」。ただし、住宅ローンがなくなるわけではないので要注意!「保証料」の仕組みを理解し、総支払額を考えたうえで選びましょう。
住宅ローンの保証料とは?
住宅ローンを利用する際には、借りる金額が高額になり、返済期間も長期にわたります。そのため、住宅ローンを借りた人が万が一、支払い困難になったときのことを考え、借入先である金融機関から保証を求められます。ローンの保証と言えば「連帯保証人」をイメージする人も多いと思いますが、多くの金融機関では、「連帯保証人」を原則利用せずに、保証会社による機関保証を利用しています。
「所定の保証会社の保証を受けられること」を融資条件にしている住宅ローンを利用するためには保証料を支払う必要があります。住宅ローンの返済が滞り、万が一支払いが困難になった場合は、あなたに代わって保証会社が金融機関に住宅ローンの残債を肩代わり(代位弁済)してくれます。ただし、それであなたの住宅ローンの返済がなくなるわけではありませんのでご注意を。借入先が金融機関から保証会社に代わっただけで、返済自体は残るのです。この点を誤解している人が多いので、しっかり理解しておいてください。
住宅ローンを借りる際の保証料はどれくらいかかる?どうやって支払う?
では、保証料はどれくらいかかるのでしょうか?保証料は住宅ローンの借入金額や返済期間、借入方法によって異なりますので、今回は一例を紹介しましょう。
返済期間 | 元利均等返済の場合 | 元金均等返済の場合 |
---|---|---|
15年 | 359,460円 | 305,850円 |
25年 | 517,620円 | 417,240円 |
35年 | 618,600円 | 489,870円 |
※筆者作成
住宅ローン利用時にかかる諸費用の大半が、この保証料になります。ただし、最近では一括で支払う方法(「保証料外枠方式」や「一括前払い型」などと呼ばれます)のほか、住宅ローンの金利に上乗せ(年率0.2~0.3%程度)する形にして分割で支払う方法(「保証料内枠方式」や「利息組込み型」などと呼ばれます)もあります。頭金が不足するといった場合に、分割で支払う方法を選択する人が多いようです。しかし、一括で支払う方法に比べ、さらに負担が大きくなる可能性が高いため、住宅ローンの返済に無理がないか、しっかりシミュレーションしたうえで利用することが大切です。
保証料なしの住宅ローンあり!
このように住宅ローンの借入時にかなりの費用負担が必要となる保証料ですが、実は保証料不要の住宅ローンもあります。代表的なものが「フラット35」です。また、民間の金融機関でも保証料不要の住宅ローンがあります。
【参考リンク】
「フラット35」については、住宅ローンの債権を証券化することによって金融機関にリスクが及ばないような仕組みにしていることから保証料が不要になっています。民間の金融機関については、住宅ローンの審査をしっかりすることで、保証料が不要になる仕組みとなっています。つまり、審査が厳しいということになりますが、本来は審査を厳しくしても、きちんと返済できるかどうかを判断してもらうことが大切です。借りやすいことよりも、長期にわたる住宅ローンを滞ることなく返せることが最も重要であるということを忘れないでください。
マイホーム購入時だけでなく、借り換えの際にも保証料の有無は大きな影響を与えます。ただし、前項で説明した通り、保証料を一括で支払っている場合には保証料が戻ってきますので、借り換えの諸費用に充てることも可能です。
保証料不要の住宅ローンは、イー・ローンで簡単に検索することができます。「もっと詳しい条件で探す」の「その他」に「保証料不要」という欄がありますので、こちらをチェックして探してみてください。
【参考リンク】
このように住宅ローンを利用するときの保証料は大きなポイントとなります。ただし、保証料の有無だけにとらわれることなく、総支払額がどうなのか、そして将来的に返済していくことが可能なのかを考えることが大切です。イー・ローンでは住宅ローン商品の比較から利用方法まで幅広いコンテンツを用意していますので、ぜひ活用していただき、安心できるマイホーム計画を立ててください!