第383回
「銀行の不動産担保ローン」の特徴は?
- 銀行の不動産担保ローンにはどのような特徴がありますか?(自営業T.Dさん(39歳))
- 一般的に、銀行の不動産担保ローンは、他の金融機関に比べ審査が厳しく、手続きに時間がかかる一方、金利が低いという特徴があります。
銀行の不動産担保ローンとは
「不動産担保ローン」は、不動産を担保にしてお金を借りるローンです。その人の信用力に加えて不動産という担保価値に応じてお金を借りることができるため、無担保ローンに比べて、低金利で、担保価値によってはまとまった金額を借り入れができ、借入期間も長期に設定できるなどの特徴があります。
不動産担保ローンを取り扱っているのは、銀行や信販系金融機関、消費者金融など一部のノンバンクですが、銀行の不動産担保ローンの場合、ノンバンク等と比較して、審査や担保評価が厳しい、手続きに時間がかかる反面、金利が低いというメリットもあります。
さまざまな銀行の不動産担保ローン
不動産担保ローンの場合、資金使途が比較的自由な商品が多い点も特徴の一つです。そのため、おまとめローンとして利用したり、生活費の不足分を補ったりすることも可能です。
例えば、住信SBIネット銀行の不動産担保ローンは、事業性資金を除いて資金使途は原則自由。年率6.175~9.175%で、借入金額は300万円以上から1億円以下(10万円単位)まで、1年以上~20年以内(1ヵ月単位)の長期間にわたって借りることができますので、毎月返済額も抑えることができます。
また、オリックス信託銀行のホームエクイティローン「マイホープ」は、資金使途が、不動産の購入、建築、増改築等資金や借り換え資金もしくは、教育資金や介護・医療資金、自動車やゴルフ会員権の購入資金と、資金使途の確認できるものに限定されています。
融資の際には、資金使途の証明(見積書、契約書、請求書、領収書など)が必要となりますが、要件に該当すれば、年率3.175%という低い金利で融資を受けることができます。
貸金業法改正と銀行の不動産担保ローン
2010年6月以降、改正貸金業法が完全施行されています。ただし、自宅を除く不動産を担保にした不動産担保ローンについては、総量規制の対象外となっています。
そもそも総量規制の対象となるのは、貸金業者からの個人の借り入れですので、銀行からの借り入れは対象外。そのため、最近では、「総量規制対象外」ということを全面に押し出して、顧客獲得に乗り出している銀行もあるようです。
もちろん、これを機に、銀行の審査基準が緩くなるわけではありませんが、まとまったお金の借り入れ先の一つとして検討してみてはいかがでしょうか?