第285回
資産を有効活用!不動産担保ローンの使い方
- 子どもが大学生になり、教育費がピークを迎えています。住宅ローンも返済中ですが、リフォームしなければならなくなり、まとまったお金が必要になりました。退職時には退職金で一括返済を考えていますが、利用しやすいローンはないでしょうか?(Tさん 55歳 会社員)
- 住宅ローンの返済中でも、自分や家族の不動産を担保にお金を借りる「不動産担保ローン」が利用できます。長期間借りられますので、退職までは月々の返済額を抑えて、退職金が入ったら一括返済することで、家計の負担を軽くすることが可能です。
不動産担保ローンは、ゆとりのある借入期間や借入金額が特徴
不動産担保ローンは、借入期間が最長20年、借入金額の上限は1億円など、ゆとりを持ってお金を借りることが可能です。自分や家族の不動産を担保にお金を借りるため、無担保ローンに比べ金利も低くなっており、活用しやすい商品と言えるでしょう。
原則として借りたお金の使用目的は問われないため、教育費の補てんや住宅のリフォームなど、さまざまな資金に利用できます。
また、住宅ローンの返済中でもお金を借りることができるため、家計をうまくやりくりできるのであれば、新たに不動産担保ローンの利用を検討してみましょう。
リフォームローンと比較してみよう
通常、住宅のリフォームをするときには、銀行などの金融機関で取り扱っている「リフォームローン」を検討することが多いと思います。しかし、不動産担保ローンは、借入期間や借入金額だけでなく、かなり魅力的な金利を設定している専門会社もありますので、ぜひ比較してみましょう。
以下の表は、専門会社(A)と都市銀行(BとC)を比べたものです。借入期間は長期で設定でき、借入可能金額もかなり多くなっています。金利も大差ありませんので、選択肢のひとつとして、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
<不動産担保ローン(専門会社)とリフォームローン(金融機関)との比較>
A:専門会社 | B:金融機関 | C:金融機関 | |
借入期間(最長) | 20年 | 15年 | 10年 |
借入金額(上限) | 1億円 | 1,000万円 | 500万円 |
金利 | 固定:6.5%~7.5% ※キャンペーン特別金利 |
変動:5.375% 固定:6.875% |
変動:5.275% 固定:6.850% |
不動産担保ローンの活用術
Tさんの場合、あと5年で退職するため、いずれまとまった退職金を受け取ることが可能です。ただし、現在はお子様の教育費の負担がピークを迎えているため、リフォームにまわすお金を準備するのは大変なようです。住宅ローンも返済中ですから、借入期間が短いローンを利用すると月々の返済額が多くなり、家計の負担が重くなります。
そこで、不動産担保ローンを利用して、当初は借入期間を長くすることで月々の返済額を抑え、退職金を受け取った後に一括返済することで、利息の負担を軽くすることができます。また、不動産担保ローンは、使途に制限がないため、リフォームだけでなく、教育費に活用することも可能です。
このように、不動産をお持ちの方は、資産を有効活用することが可能です。ただし、返済が滞ると担保にしている不動産を手放さなければいけないという事態にもなりかねません。そのためにも、事前にしっかり返済計画を相談できる専門会社を利用するようにしましょう。借入時だけでなく、借りた後も親身に相談にのってくれる会社もありますので、わからないことがあれば、気軽に相談し、納得したうえで不動産担保ローンを上手に活用してください。