第212回

社会人一年生、急な出費に備えたローンの選び方は?

この春就職し、新入社員として給料日が楽しみになりました。自分で自分のことはできるように一人暮らしなども考えていますが、給料日直前など急な出費などに利用しやすいローンがあるといいなと考えています。初めてローンを借りる場合の選び方を教えてください。(22歳、会社員Rさん)
金利や返済しやすさを事前にチェックして、銀行ローンを賢く利用

就職おめでとうございます。自立しようとお金のことを自分で考え始めているようですね。給料は、将来の夢や変化に対応できるよう、1割~2割は貯蓄に回したいですが、急な出費時にも、資金を調達できる手段のことを知っておくのは大切なことです。

使途問わず、カードでお金を手にできるカードローン

カードローンは、カードを使ってATMやCDからお金を借りられるものですが、借りる際に担保を提供することなく、収入の安定度など、いわゆるあなたの信用力で利用できるローンです。
銀行、信販会社、消費者金融で取扱われ、カード発行時に決められた貸付限度内で借入れができます。使う目的は問われないため、目的を限定している他のローンに比べると利用できる上限金額は低めですが、審査基準も緩やかで、早く利用できるという特徴があります。

選ぶときのポイント1<金利>

必要に応じて利用しやすいのがカードローンですが、注意点もあります。それは、目的を限定している他のローンに比べて、金利が比較的高めである点です。金利は、実質年率で、6.5%程度から20%前後まで様々で、利息負担については、事前にしっかり試算して計画的に返済できるようにすることが大切です。
例えば、実質年率6.5%ソニー銀行のソニーバンクカードローンのカードローンの場合、10万円を1ヶ月借りると、支払利息は542円で1ヵ月後の返済は計10万542円。年率23%の場合は、1ヵ月後に10万1,917円を返すことになります。銀行が提供しているカードローンは比較的金利も低めといえるでしょう。

選ぶときのポイント2<返済しやすさ>

借りるということは、必ず返すことが必要になるので、返済方法も重要な要素です。指定した口座へ振り込むタイプ、自動的に口座引き落としとなるタイプ、そして自動引き落としと併用し、いつでも臨時にATMからカードを使って返済できる商品などがあります。銀行のカードローンは、ATMからの臨時返済もしやすく、利便性も高いといえます。

なお、利用しやすい銀行カードローン比較はこちらにも一覧がありますので、ご参考にどうぞ。

私が書きました

吹田 朝子 (すいた ともこ)

ファイナンシャル・プランナー(CFPR)、一級ファイナンシャル・プランニング技能士、企業福祉管理士。

1989年一橋大学卒業後、生命保険会社に入社し、企画・予算管理を経て1994年に独立。TV「発掘!あるある大事典」「株式ワイドオープニングベル」などにも出演。「ステキなマネープランニング(ハルアンドアーク出版)」など著書多数。相談業務、セミナーなどでも活動中。

※執筆日:2007年04月17日