第161回
これからは自動車ローンもリスク細分型!?
- 春から仕事の関係上、自動車が必要になり、そのために自動車ローンを組む予定です。そこで、条件を満たせば、金利が優遇される自動車ローンがあると聞きましたが、どのようなものか教えてください。(千葉県M.M.さん)
- 保険等級で金利優遇される新型自動車ローンをはじめ、金融機関との取引状況や運転免許証の色、購入する自動車のタイプなど、まさにリスク細分型の自動車保険のように、自動車ローンにも、その人の属性に応じて条件を満たせば、金利が優遇されるオトクなものがあります。
そもそも「リスク細分型」とは?
最近、良く耳にするようになった「リスク細分型」とは、本来、保険に対して使われる言葉で、保険料を算定する際に、その保険に関して、リスクが少ない人に対し、保険料を安く提供しようとする保険のこと。
その代表格は、「自動車保険」ですが、例えば、年齢、性別、地域、使用目的、走行距離といったリスクをより細かく区分し、それぞれのリスクに応じて保険料に格差をつけています。 実際、統計によれば、走行距離が短い場合には事故を起こす確率が低かったり、事故発生率が地域によって異なったりしますので、リスク細分型自動車保険に乗り換えて、保険料が3割安くなった!なんて話も聞きます。
また、自動車保険以外に、生命保険でも、健康体割引や非喫煙者割引といった保険料優遇が「定期保険」などに適用されています。
自動車ローンもリスク細分型?
昨年2005年10月、三井住友海上火災保険では、自動車保険の等級に応じて優遇金利を適用する新型オートローン「プレコローン」の取り扱いを開始しました。 これは、自動車保険の等級が7等級以上の優良契約者を対象に金利を優遇するというもので、保険等級に連動する自動車ローンは国内では初めてとのこと。
また、みちのく銀行の「みちのく自動車ローン」のように多くの銀行系ローンでは、給与振込み、公共料金の引き落としなど、既に複数の取引がある場合や、同一金融機関での2回目以上のローン利用者(=リピーター)の場合には、金利が優遇されますし、岐阜信用金庫の「マイカーローン(エコプラン)」では、環境に優しい低公害車(=エコカー)の購入の場合には低金利が適用になります。
このほか、紀陽銀行の「マイカーローン<オプションプラス>」では、上記の条件以外に、SDカードまたはゴールド免許所持者の場合にも金利優遇が受けられます。
自分の属性に合った自動車ローンを選ぶのも一手
自動車ローン選びのポイントは金利や借入可能額、最長返済期間、審査にかかる時間や利便性などさまざまですが、自動車ローンもローン利用者の属性に応じて金利を細分化していく時代になりつつあるといえますね。 そこで、金利を選ぶ際には、自分の属性を考え、それに応じた自動車ローンを選ぶのも一つの方法かもしれません。