第1101回NEW

カードローンの「限度額まで何度でも借り入れ可能」ってどういうこと?

今年の夏は出費が重なり、やりくりに苦労しました。カードローンは限度額まで何度でも借り入れ可能で、いざというときに便利だと聞きましたが、仕組みや注意点について教えてください。(24歳 会社員)
カードローンは利用限度額の範囲内であれば何度でも借り入れが可能で、コンビニATMでも利用できるなどのメリットがある反面、その利便性から借りすぎてしまうおそれがあるなど、使い方には注意も必要です。利用前にしっかりと返済計画を立てて、賢く利用しましょう。
カード券面の画像

カードローンの特徴

カードローンとは、銀行や消費者金融など多くの金融機関で取り扱っている個人向けのローン商品です。その大きな特徴は、資金の使い道が自由な点です。引っ越しや車の購入など、目的や時期がわかっている支出であれば、積み立て貯蓄などで計画的に準備をしたり、目的別ローンを利用したりすることが可能ですが、冠婚葬祭や生活費の補填などには、使い道が自由なカードローンが便利です。

一般的にカードローンの利用には保証人や担保は不要な上、申込みから借り入れまでがスピーディで、即日融資可能な商品もあり、急な出費にも対応できる点も魅力です。提携金融機関やコンビニのATM、インターネットやスマホのアプリなどで手軽に借り入れや返済ができます。

また、カードローンの大きな特徴として、限度額まで何度でも借り入れ可能な点があげられます。

住宅ローンやマイカーローン、フリーローンなどのローン商品は、当初決めた金額を一度に借り入れます。追加の借り入れが必要な場合は、改めて審査を受ける必要があります。

一方、カードローンは、契約当初に決めた利用限度額の範囲内であれば何度でも借り入れが可能です。例えば、利用限度額が30万円と設定されているカードローンで10万円を借り入れた場合、追加でさらに20万円まで借り入れることができます。また、10万円を借り入れた後、元金2万円を返済した場合には追加でさらに22万円までの借り入れが可能になります。

カードローンの注意点

カードローンは便利な一方で、使い方によっては大きな負担になることもあります。主な注意点を確認しておきましょう。

(1)金利が高め

カードローンは住宅ローンやマイカーローンなどの目的別と比較すると金利が高い傾向にあります。金融機関によっても適用金利が異なるため、事前に調べておきましょう。また、初回限定などの条件つきで無利息期間が設けられている商品もありますので、条件が合えば利用を検討してみるといいでしょう。

(2)無計画に使うと借りすぎてしまう

カードローンは利用限度額の範囲内であれば何度でも借り入れが可能で、コンビニのATMでも借り入れができるなど利便性が高い反面、借りすぎてしまうおそれがあります。また、借り入れと返済を繰り返すうちに借入総額がわからなくなってしまう場合もあるので、しっかりと返済計画を立てて必要な金額だけを借りることが大切です。

(3)返済が長期化しやすい

カードローンの多くは「リボルビング方式」を採用しています。毎月の返済額が一定であるため、返済計画を立てやすい一方、借入額が大きくなると返済が長期化し、利息負担が増える場合があります。余裕がある月には、いわゆる繰り上げ返済に相当する臨時返済(随時返済)を利用するなどして早めに完済するようにしましょう。

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私が書きました

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宮野 真弓 (みやの まゆみ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP(R))、一級ファイナンシャル・プランニング技能士。

大学在学中にFP資格を取得。証券会社、銀行、独立系FP会社を経て独立。忙しくても無理なく実践できるメリハリ家計を提案するママFP。 ライフプラン全般の相談業務や家計簿診断、ライフプランセミナー講師、FP資格取得講座の講師として活動中。 学校での金銭教育にも注力している。

※執筆日:2024年10月09日