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第781回

学生も社会人も。海外留学のために考えること、準備すること

大学在学中の海外留学を考えています。 海外生活で視野を広げ、語学を習得できればと思っていますが、何からはじめればよいでしょうか。(福岡県 S)
留学の目的をはっきりさせ、留学後の生活も考えて、留学先・期間・費用などの情報を集めましょう。 費用が足りない場合には、海外留学費用を対象とした奨学金や教育ローンの情報も集めましょう。

何を学ぶのか、どこで、どんな形で学ぶのか

語学や専門知識を身につけるだけでなく、海外での生活体験で視野も広げられる「海外留学」。 就活前の大学生・キャリアアップを考える社会人等、希望される方も多いと思います。 海外留学は結構な費用もかかりますし、帰国後にその経験を最大限に生かせるように目的に応じた効果的な留学プランを考えたいですよね。

まずは自分自身が留学に何を期待するのかを考えてみましょう。 語学の習得が目的か、専門知識や技能の習得が目的か。 その習得のためには、どんなカリキュラムをどれくらいの期間受ける必要があるのか。何を身につけたいのか、どんな経験がしたいのか。 目的をはっきりさせて留学先を絞り込んでいきましょう。

表1
留学動機 1)語学を本場で学びたかったから      46.5%
2)外国生活により視野を広げたかったから  39.5%
3)海外の学校で勉強してみたかったから   22.7%

JASSO 平成23年度海外留学経験者の追跡調査 より

留学後の生活も考えて、留学時期・期間を選択

留学先が絞り込めてきたら、その留学先に入学するための必要条件をチェックし、ご自身の語学力も確認しましょう。 語学力等の条件を満たせれば入学を出願します。 入学が認められれば、授業料の支払い・滞在先の確保、航空券の手配・パスポートやビザの申請・・・といった事務手続きを進めていくことになります。

留学期間が長いほど留学の準備にも時間がかかるようです(表2)。 また大学在学中に留学し帰国後就職活動をする場合は、大学3年生までには帰国した方がよいでしょう。 留学希望校のHPや留学斡旋サービスの説明会などを利用して、早めに情報収集するところから留学準備を始めましょう。

表2:留学期間・留学準備期間
留学期間 1)1年~2年未満    25.8%
2)6カ月~1年未満   23.3%
3)3カ月未満      17.4%
留学準備期間 1)1年~2年未満    32.2%
2)6カ月~1年未満   28.8%
3)3カ月~6カ月未満  17.9%上乗せ
・留学期間「3カ月未満」は準備期間「3カ月未満」が、留学期間「3カ月~6カ月未満」は、「3カ月~6カ月未満」が3割
・平均準備期間は14カ月

JASSO 平成23年度海外留学経験者の追跡調査 より

奨学金や教育ローン情報も確認を

留学先や留学期間によって異なりますが、JASSOの調査によれば、留学の平均費用は241万円です。 留学費用が自己資金(あるいは保護者の方の資金)で賄えるのかを確認しましょう。 自己資金が不足するなら、奨学金や教育ローンの利用も検討します。 ただし、貸与型の奨学金や教育ローンは返済義務があります。 帰国後無理なく返済できる金額で返済計画をシミュレーションし、奨学金やローンの利用を検討されるとよいでしょう。

表3:留学費用
留学の総費用 1)100万円未満   20.7%
2)50万円未満    18.7%
3)200万円未満   16.6%
・留学の平均費用は241万円

JASSO 平成23年度海外留学経験者の追跡調査 より

JASSO(日本学生支援機構)には海外留学に利用できる奨学金制度があり、日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)は海外留学にも利用できます。 また、民間の金融機関の教育ローンも、海外留学も対象としているものが多くあります。 希望する留学先が定まったら、必要な費用を確認し、奨学金やローンも含む資金計画を早めに考えていきましょう。

【参考リンク】

私が書きました

大林 香世 (おおばやし かよ)

ファイナンシャル・プランナー(CFPR)、一級ファイナンシャル・プランニング技能士、DCプランナー。

大学卒業後、教育系出版社に入社、教材・雑誌編集などを担当。その後、独立系FP会社を経て、2000年春より独立系FPとして、ライフプラン全般の相談業務や雑誌・HPのマネー系コラムの執筆などを行っている。

※執筆日:2018年06月19日