第9回

教育ローンで叶ったMBA取得。念願の仕事に就けました

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製造業のエンジニアとしてキャリアをスタートさせた上井さんは、教育ローンを活用して、グロービス経営大学院に通い、MBA(経営学修士)の資格を取得。その後のキャリアを順調に伸ばしています。

資格取得者のデータ
東京都 上井 亘さん(仮名)
家族構成:
独身(34歳)
年収:
400~500万円(取得当時)
通った学校と取得した資格:
グロービス経営大学院、MBA(経営学修士)
資格取得費用:
284万8,000円(2010年入学)
自己資金:
なし(全額教育ローン)
利用ローン:
ジャックス教育ローン(※グロービス提携ローン)
金利:
4.3%(2010年3月、9月、2011年3月実行)
支払い回数:
60回
毎月の返済金額:
5万円

グロービス経営大学院に入学したのは2010年。きっかけは「会社を変革したい」と考えたことでした。
上井
大学を卒業した後、大手鉄鋼メーカーのエンジニアになり、工場で生産技術の開発や製造プロセスの設計などを手がけていました。最初はただがむしゃらに働くだけでしたが、入社5~6年が経ち仕事に慣れてくると、工場の現状に疑問を抱くようになりました。社内には優秀な人がいるにも関わらず、組織として業績が上がっていないのです。
現場の小さな改善では足らず、組織レベルでの大きな変革が必要なことは明らかでしたが、どの歯車が狂っているのかが分からない。私も、何かしたいという思いはありましたが、具体的に何をしたらいいのかが分からず、それをずっと模索していました。
そんな中、企業研修を通じてグロービスというビジネススクールを知りました。ここで学べば、会社を変革する技術・知識と人脈が手に入ると思えた。最初は1科目・3カ月から学べる「マネジメントスクール」に通い始めました。学ぶうちに、大きなステップアップを見込める「グロービス経営大学院」に通いたいと考えるようになりました。

グロービス東京校の校舎。仙台、名古屋、大阪、福岡にもある

グロービス経営大学院は、MBA(経営学修士)に特化した専門職大学院。3年以上の職務経験のある社会人を対象としていて、2年間でMBAを取得できます。
上井
グロービスを選んだ決め手は、実践的な企業変革のサイエンスを身につけられると感じたことです。どの科目も、一方的に講義を聞くのではなく教員と生徒のディスカッションが中心。教員は経営の第一線で活躍している現役の方が揃い、現実に即した刺激的な学びが得られました。授業のレベルが高いので、必死で予習・復習をしていましたね。
MBAを取得するためには、経営戦略やマーケティング、ファイナンスなど36単位を取る必要があり、1科目の取得に3カ月ほどかかります。急げば2年での全科目取得も可能ですが、仕事が忙しかったので3年でMBAを取る計画を立てました。私は土曜日だけ通うカリキュラムを組み立てたのですが、それでも時間のやりくりが大変でした。何度徹夜したかわかりません。キツい時もありましたが、自分が鍛えあげられていく確かな手応えがありました。

授業風景。試してみたい人のために、基本科目を1科目から受講できる「単科生」制度もある

グロービスに通ったことで、何より大きかったのは人との出会いだと上井さんは言います。
上井
知識に限れば、良い書籍がたくさん出ていますからそれで充分学べるかもしれません。 しかし、人と出会い人から学ぶことはビジネススクールに通わなければできません。グロービスでは高い意識を持った多様な業界の人が学んでいます。そんな仲間と、授業だけでなく予習・復習や飲み会などで触れ合うことで、多様な考え方や価値観を学んだ。「自分が本当は何をしたいのか?」を改めて考え直しました。
また、グロービスには「リーダーシップ開発と倫理・価値観」といった「志」を育む科目がいくつかあります。これらの受講も、自分を振り返る良い機会になりました。

ディスカッションを通して、実践的な知識が鍛えられる

3年後、上井さんはMBAを取得。そして、経営コンサルティング会社への転職を成功させました。
上井
報酬的な評価を上げられたのもさることながら、自分がやりたい仕事をできるようになったことが何より嬉しいですね。グロービスで学ぶうちに気づいた「私がしたいこと」は、ひとつの会社だけでなく「日本のものづくりの現場」の変革に携わることでした。そして今、経営コンサルタントとして複数の会社を変革する仕事に関わることができている。仕事が楽しく、毎日が充実しています。

使い込んだテキスト。今も、しばしば目を通し、実務に役立てているという

学費は合計で284万8,000円。全額ジャックスの教育ローンで準備しました。
上井
貯金はありましたが、あえて全額を教育ローンで準備しました。これは、リーマン・ショックの経験が影響しています。それまで工場の稼働率がほぼ100%だったのが50%近くにまで低下し、売上が激減する衝撃を目の当たりにしました。給料も数百万円単位で下がりました。今後あのようなことがあった時、手元に現金が無いと何もできなくなってしまう、と思い現金を残したのです。
教育ローンを使わずにMBA取得に臨む方法もあったでしょうが、少しでも早くステップアップをしたいという気持ちがありました。
最後に、これからMBAを取得したいと考えている人へのメッセージをお聞きしました。
上井
学び始めるのは早ければ早いほど良いでしょう。私が教育ローンを利用したのも、時間を買ったというところがあります。もちろん、ローンにはリスクを抱える面もあるでしょうが、自分を信じて投資すべきだと私は思います。グロービスで学ぶことで、私はより価値の高い仕事ができるようになった。それを思えば、安い投資だったと感じています。
ライターからのコメント。

会社でもがいていた上井さんを今の姿に導いたのは、現状を変革しようと行動を始めたことでした。そうして動いたことで、自分が今何をすべきかが分かり、努力を続けることで道を切り拓いたわけです。大切なのは、思い立った時にすぐ行動に移すこと。タイミングを逃さぬためには、教育ローンを活用することもひとつの方法でしょう。

※協力/グロービス経営大学院(http://mba.globis.ac.jp/)、文/来栖美憂、企画構成/カデナクリエイト、編集/イー・ローン