第7回
クレジットカードのキャッシング枠とは?消費者金融のキャッシングとの違い、メリット・デメリットを徹底解説!
- クレジットカードのキャッシング枠とは
- 銀行・消費者金融のキャッシングとは
- オススメなキャッシングとは?キャッシングの選び方について解説!
- カードローンの総合ランキング
「急にお金が必要になって工面の仕方に困る」というようなことは、おそらく多くの人が経験しているのではないでしょうか。買い物であればクレジットカードで後日払いということができますが、現金が必要なときにはどうすればよいのか考えてしまいますよね。そんなとき、クレジットカードの利用明細に「ショッピング枠」「キャッシング枠」と書かれているのを思い出してみてください。
このキャッシングは普段から使っているクレジットカードによって、お金を借りることができるサービスですが、きちんと理解してから利用しなければ、あとで困ることになる可能性があります。今回は、クレジットカードのキャッシング枠や、メリット・デメリットについて解説します。
クレジットカードのキャッシング枠とは
クレジットカードのキャッシング枠とは、簡単に言うと、ショッピングなどに使うクレジットカードで「いくらまで現金を借りることができるか」という借入限度額のことです。一般的に、クレジットカードを申込むと「利用可能枠(利用可能限度額)」が設定されますが、このときにキャッシング枠も審査によって決められます。
クレジットカードの明細や自分が契約しているカード会社のサイトのマイページを見ると、「ショッピング利用額」と「キャッシング枠」が別々に記載されているのが確認できるでしょう。たとえば、「ショッピング枠60万円」「キャッシング枠20万円」というように設定されています。この場合、キャッシング枠は20万円ですから、手持ちのクレジットカードを使って20万円まで現金を借り入れできるということです。
利用可能枠(ショッピング枠)に注意
先の例で考えてみると、ショッピングで60万円まで、キャッシングで20万円まで利用できると考える人は多いでしょう。ショッピングとキャッシングのそれぞれに限度額が設定され、別々に記載されているため、このように考えてしまうかもしれません。しかし、キャッシング枠はショッピング枠に含まれていることをしっかりと押さえておきましょう。
たとえば、このクレジットカードで10万円のキャッシングをしたとします。すると、キャッシングの10万円を返済するまでショッピング枠は50万円に下がります。反対に、このクレジットカードで50万円分ショッピングをすると、その支払いをするまでキャッシング枠は10万円に下がるのです。
つまり、ショッピング60万円分とキャッシング20万円分を合わせた80万円分をこのクレジットカードで使えるのではなく、そもそもこのクレジットカードは上限60万円分までしか使えないということです。つまり、「カードの利用枠=ショッピング枠」で、そのなかの一部をキャッシングとして使えるということになります。
なぜなら、現金が手元に入るかどうかの違いはありますが、ショッピングもキャッシングも「クレジットカード会社からお金を借りている」という基本的な仕組みは同じだからです。それがわかると、ショッピング枠とキャッシング枠の関係性も納得できるのではないでしょうか。
クレジットカードキャッシングの利用方法
クレジットカードでのキャッシングは、カード会社が提携している金融機関のATMやコンビニのATM などで利用できます。銀行のキャッシュカードでATMから出金するのとほぼ同じ要領です。
使用するATM機によって操作手順が異なる場合がありますが、一般的には次の手順で操作します。
- ATMの画面メニューで「引き出し」を選択
- ATMにクレジットカードを入れ、暗証番号を入力
- 「借り入れ」を選択
- 返済方法を「一括払い」もしくは「リボ払い」から選択
- 「借入金額」としてキャッシュカード枠内の希望する金額を入力(1万円単位)
- 利用明細と現金を受け取る
最後に、忘れずにクレジットカードを受け取りましょう。なお、利用しているクレジットカードによってはATM利用時にATM手数料がかかる場合があります。
クレジットカードキャッシングの注意点
銀行口座からお金を引き出すように簡単に利用できるキャッシングは便利ですが、利用には注意が必要です。クレジットカードを使ってショッピングをするときに、一括払いで利用すると利息がかからないため、金利のことを意識することがない人も多いかもしれません。しかし、クレジットカードでのキャッシングは当然ながら利息がかかります。仮にキャッシングで借りたお金を後日一括返済する場合でも、利息を合わせて返済しなくてはなりません。
カード会社によっても多少の差はありますが、おおよその金利は年15%~18%と割高です。実際には日割りで計算されますが、当然ながら返済までの期間が長いほど利息は高くなります。また、クレジットカードキャッシングの返済は、カード会社に決められている引き落とし日に銀行口座から引き落とされるのが一般的です。そのため、キャッシング利用日とカード会社の締め切り日、さらに引き落とし日の関係によっては、一括返済でも引き落としまでに2ヵ月程度かかる場合があります。
仮に、実質年率が18%のキャッシングで5万円利用し、返済が60日後になるとしましょう。60日間でかかる利息は1,479円となり、60日後のカード引き落とし日に51,479円が口座から引き落としされます。このキャッシングの返済方法をリボ払いにすると、利息はさらに高くなります。キャッシング利用条件は同じでも、毎月1万円ずつ払っていくリボ払いの場合でシミュレーションすると、返済総額は52,375円になり、一括返済よりも896円増える計算です。返済計画もきちんと考えてから利用し、場合によっては引き落とし日より先に一括返済してしまうのもいいでしょう。
キャッシング枠はあとで変更できる?
クレジットカードによっては、当初のキャッシング枠が0円のものもあります。その分、ショッピングで利用できる枠が多かったり、不正利用のリスクが軽減されたりするなどのメリットはありますが、キャッシングをしたい場合にはあとからキャッシング枠を追加することも可能です。また、現在のキャッシング枠を増額依頼したり、減額したりすることもできます。
ただし、新たにキャッシング枠を設定したり、増額したりする場合にはクレジットカード会社の審査が必要です。審査には時間がかかる場合があるので、お金の工面を急ぐときに間に合わない可能性もあります。いざというときに困らないよう、あとから追加したり、増額申請したりするときは審査が必要になることを知っておきましょう。
銀行・消費者金融のキャッシングとは
クレジットカードのキャッシングとは別に、お金を借りる方法として銀行や消費者金融のキャッシングがあります。一般的に、これらの金融機関では「カードローン」という名前を使うことが多い傾向です。また、ATMで現金を引き出す機能をキャッシングと呼ぶこともあります。
これらのキャッシングでも契約時に借入限度額が設定されますが、クレジットカードの場合のようにショッピング枠に左右されることはありません。なぜなら、クレジットカードの場合はカードの付随サービスとしてキャッシングがついているのに対し、銀行・消費者金融はいわば「融資の専門家」でショッピング枠はないからです。利用枠のみならず、借りやすさや返しやすさなど、利用しやすい体制を整えている金融機関が増えてきています。
注意点
もちろん、注意すべき点はクレジットカードのキャッシングと同様です。金利が高いことは前述しましたが、銀行・消費者金融のキャッシングでも、住宅ローンやマイカーローンのように使途が限定されている目的型のローンに比べて金利は割高になります。また、借入限度額によって2%~18%というように金利に広い幅を持たせている金融機関も多く、限度額が高いほど金利が低くなる傾向があります。
クレジットカードのキャッシングと、銀行・消費者金融のキャッシングの違い
似ているようで異なる点も多々あるクレジットカードと銀行・消費者金融のキャッシング。2者の違いを比較してみましょう。
項目 | クレジットカード | 銀行・消費者金融 |
金利 | 年15%~18%程度 | 金融機関および借入限度額により |
---|---|---|
年2%~18%程度 | ||
無利息サービスの有無 | なし | 一部金融機関ではあり |
例)契約日の翌日から30日間無利息 | ||
借入限度額 | カード会社により | 金融機関により |
上限50万円~300万円程度 | 上限500万円~800万円程度 | |
借入方法 | ATM引き出し(カード会社により銀行口座に振り込み依頼可能) | ATM引き出し/銀行口座に振り込み依頼 |
返済方法 | 口座振替または振り込み(カード会社によりATM入金可能) | 口座振替/振り込み/ATM入金/インターネットバンキング |
申込方法や審査スピード | ・キャッシング枠付カードがあれば即利用可能 | ・WEB申込み |
・新たに設定する場合はオンラインまたは電話で申込み。審査後郵送で結果が来るまで1週間程度を要するところが多い。 | ・金融機関により、最短即日~3日程度のところが多い |
オススメなキャッシングとは?キャッシングの選び方について解説!
選び方
- 金利重視
付与される利息を少しでも抑えたい人は金利重視で選ぶといいでしょう。実際の金利は、借入限度額や審査によって決まりますが、金利としては銀行・消費者金融のキャッシングのほうが低い商品が多い傾向です。 - 借入限度額重視
借入限度額がより高めなのは銀行・消費者金融のキャッシングです。借入限度額を高めに設定しておくと、いざというときに役立つかもしれません。逆に、「借り入れはしたいけど、使いすぎが心配」という人はクレジットカードのキャッシングを選ぶのもいいでしょう。もちろん、銀行・消費者金融のキャッシングでも契約時に限度額を低めに設定することも可能です。 - WEB完結、来店不要重視
クレジットカードと銀行・消費者金融のどちらのキャッシングも、申込みから審査終了までWEBで完結し、来店は不要とする会社が多い傾向です。ただし、審査後のカードは郵送で届きます。なお、銀行・消費者金融でも、なかには来店を必要とするところもあります。来店不要を重視する人は、金融機関選びの際に申込み条件や手順をきちんと確認しておきましょう。 - 即日完了重視
より早くお金が必要な人は借り入れまでのスピードを重視して選ぶといいでしょう。金融機関によっても異なりますが、一般的にはクレジットカードのキャッシングは1週間程度かかります。そのため、銀行・消費者金融のなかから即日対応している金融機関を選ぶといいでしょう。
カードローンの選び方「イー・ローン」
何を重視するかは人それぞれ異なりますが、金利や借入限度額、審査スピードなどを総合的に組み合わせ、最も自分に適するキャッシング(カードローン)を選ぶことが大切です。とはいえ、金融機関やカード会社のWebサイトでキャッシング条件などを一つ一つ調べていくのは膨大な手間と時間がかかります。
そこで、おすすめなのが「イー・ローン」です。イー・ローンは、日本最大級のローンデータベースから検索できるポータルサイトですので、さまざまなカードローンを検索し、比較検討することができます。
カードローンの総合ランキング
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横浜銀行
- 実質年率
- 1.500% ~ 14.600%
- 限度額
- 10万円 ~ 1000万円
-
- 実質年率
- 1.500% ~ 14.800%
- 限度額
- 10万円 ~ 800万円
-
三井住友カード
- 実質年率
- 3.000% ~ 18.000%
- 限度額
- 1万円 ~ 800万円
-
第4位三菱UFJ銀行
- 実質年率
- 1.400% ~ 14.600%
- 限度額
- 10万円 ~ 800万円
-
第5位auじぶん銀行
- 実質年率
- 0.980% ~ 17.500%
- 限度額
- 10万円 ~ 800万円
-
第6位
- 実質年率
- 1.400% ~ 14.800%
- 限度額
- 10万円 ~ 800万円
-
第7位
- 実質年率
- 0.900% ~ 14.500%
- 限度額
- 10万円 ~ 1000万円
-
第8位山梨中央銀行
- 実質年率
- 1.000% ~ 14.500%
- 限度額
- 10万円 ~ 1000万円
-
第9位百五銀行
- 実質年率
- 1.800% ~ 14.700%
- 限度額
- 10万円 ~ 800万円
-
第10位第四北越銀行
- 実質年率
- 1.500% ~ 14.800%
- 限度額
- 10万円 ~ 800万円
また、このランキングはサービス選択時の参考情報を提供することを目的としており、ローン商品の商品性の優劣を示したり、イー・ローンとして特定の金融機関、ローン商品を推奨したりするものではございません。
文/續 恵美子