カードローン

マイカーローン

住宅ローン

おまとめローン

ビジネスローン

教育ローン

不動産担保ローン

フリーローン

リフォームローン

その他のローン

第915回

カードローンは支払う利息金額を把握し適度に利用しよう!

カードローンの金利は表記に幅があって、実際何%で借りられるのかわかりません。より低い金利で借り入れをするにはどうしたらいいですか?その他、気を付けることはありますか?(27歳 会社員)
カードローンの適用金利は、本人の属性や現在の借入状況、借入限度額などによって決まります。金利が低いカードローンを探すことは大切ですが、適用金利を下げるために借入限度額を必要以上に大きくすることは避けましょう。

借入限度額によって適用金利が変わる

カードローンの金利の多くは、例えば「2.0%〜14.0%」というように幅を持たせて表記され、低い方の数字がローンの下限金利、高い方の数字が上限金利を表しています。

カードローンの金利は利息制限法により、貸付額(借入限度額)が10万円未満は20%、10万円以上100万円未満は18%、100万円以上は15%が上限と定められており、金融機関は利息制限法の範囲内で金利を定めています。借入限度額ごとの金利をホームページ等で確認できる金融機関もあるので、商品を比較する際にチェックしてみましょう。

利率だけでなく利息総額に注目

一般的にカードローンは借入限度額が大きくなるほど適用金利は低くなる傾向があります。そのため、低い金利が適用されるには、借入限度額を大きくする必要があります。しかし、適用金利を下げるために必要以上に借入限度額を増やすのは危険です。適用金利が下がっても借入額が増えてしまえば利息総額は増えます。

表2は、違いが分かりやすいように表1の金利条件で毎月返済額を4万円とし、借入金額が50万円の場合、100万円の場合、210万円の場合を比較したものです。借入金額が50万円の場合、適用金利は14.8%で返済期間は14ヶ月、利息総額は46,415円になります。借入金額が210万円の場合、適用金利は9.8%になりますが、返済期間は69ヶ月、利息総額は653,665円にもなります。

また、総量規制により、消費者金融やノンバンク等の貸金業者は個人に対して年収等の3分の1を超える貸付が原則禁止されています。つまり、210万円借りるには630万円以上の年収が必要になるということです。

表1 借入限度額と金利の例
借入限度額 金利(年率)
100万円未満 14.8%
100万円以上200万円以下 12.8%
210万円以上290万円以下 9.8%
300万円以上490万円以下 6.0%
500万円 4.5%
表2 表1の金利条件、毎月返済額4万円で一定金額を借り入れた場合の比較
借入額 適用金利 返済期間 返済総額 利息総額
50万円 14.8% 14ヶ月 546,415円 46,415円
100万円 12.8% 30ヶ月 1,169,296円 169,296円
210万円 9.8% 69ヶ月 2,753,665円 653,665円

筆者作成

少なく借りて、早く返す

カードローンを下限金利で借りられるのは、金融機関の貸付限度額に近い借入限度額を設定する場合に限られます。そのため、そこまで多額の借り入れを必要としない場合には、下限金利ではなく上限金利に注目してカードローンを比較してみるといいでしょう。

カードローンに限らず、ローンの金利負担を少なくするポイントは、低い金利で借り入れることに加えて、借入金額を少なくし、返済期間を短くすることです。返済計画をしっかりと立てて、上手にカードローンを活用しましょう。

【参考リンク】

私が書きました

宮野 真弓 (みやの まゆみ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP(R))、一級ファイナンシャル・プランニング技能士。

大学在学中にFP資格を取得。証券会社、銀行、独立系FP会社を経て独立。忙しくても無理なく実践できるメリハリ家計を提案するママFP。 ライフプラン全般の相談業務や家計簿診断、ライフプランセミナー講師、FP資格取得講座の講師として活動中。 学校での金銭教育にも注力している。

※執筆日:2021年03月09日