第788回
カードローンはただ借りるだけではない!付帯サービスにも注目
- 現在、借金があるわけではないのですが、世帯収入が不安定になることがあるため、万が一の時などに簡単にお金が借りられるようにカードローンを使えるようにしておこうと思います。 ただ、あまりにも種類が多くてどれがよいのかよくわかりません。 どんな観点で選択すればよいのでしょうか。
- カードローンには大きく「銀行系」、「流通・信販系」、「消費者金融系」の3種類があり、借り入れや返済の基本的な仕組みはいずれも同じですが特徴は異なります。 また、金融機関が独自のサービスを付帯している場合もあります。 特徴等をあらかじめしっかり把握して、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
「銀行系」、「流通・信販系」、「消費者金融系」の主な特徴
カードローンは取り扱い業者によって大きく3つの種類があります。 「銀行系」はメガバンクや地方銀行、信用金庫、信用組合など、「流通・信販系」はクレディセゾンや三井住友カード、三菱UFJニコス、オリエントコーポレーションなど、そして「消費者金融系」はSMBCモビットやSMBCコンシューマーファイナンス、アコム、アイフルなどの会社となります。
いずれも借り入れや返済の基本的な仕組みは同じです。 事前に勤務先や雇用形態、勤続年数、年収などの情報を金融機関に提供し、審査の後借入限度額を設定し、限度額の範囲内でATMや口座振込などの方法で借り入れを行います。 返済は口座引き落としやATM、口座振込などで行います。
カードローンの3つの種類ごとの主な特徴をまとめると以下のようになります。
銀行系 | 流通・信販系 | 消費者金融系 | |
---|---|---|---|
金利 |
低め 上限金利:年14%台が多い |
銀行系よりも高め 上限金利:年14%~18%が多い |
銀行系よりも高め 上限金利:年18%が多い |
審査の回答期間 |
1日から数日が多い |
即日から数日が多い |
最短30分のところが多い |
融資までの期間 |
1日から10日程度 |
即日から10日程度 |
即日融資可能なところが多い |
無利息融資サービス |
ないところが多い |
ないところが多い |
あるところが多い |
金利の負担をできるだけ軽くしたいなら、銀行系のカードローンが適していると言えそうです。 一方、急な借り入れが必要な方には、消費者金融系のカードローンが審査回答時間から借り入れまでに必要な時間も短く済むメリットがありますが、金利が高い分負担が重くなるデメリットがあります。 「無利息融資サービス」というのは、「初回の借り入れに限って、30日間無利息」など、一定の条件のもとで金利が0%になるサービスです。
なお、それぞれの種類のなかでも金融機関ごとに金利や審査期間、融資までの期間に違いがあるため、 自分がお金を借りる時の借入額や緊急性、返済負担の重さなどを勘案して種類を絞り込んだ上で、個別の金融機関を選ぶようにするとよいでしょう。
付帯サービスによって独自色を出している金融機関もある!
カードローンは多くの金融機関が取り扱っています。 そのため金融機関の中には、金利水準や審査・融資のスピードなどの条件面だけでなく、顧客の属性などによってサービス内容を変えたり、新しいサービスを付帯して差別化を図っているところもあります。 これらは、カードローンを選ぶ際の材料に加えてもいいかもしれません。
金融機関 | サービス名称等 | サービス内容 |
---|---|---|
千葉興業銀行 | あんしんアップ | がん保障付カードローン 返済中にがんと診断されると一定の条件でローン残高が0円になる |
足利銀行 | オートチャージ(自動融資) | 口座残高が不足している際に自動融資 |
SMBCコンシューマーファイナンス | プロミス レディースキャッシング | 女性を対象にしたカードローン 女性専用ダイアルでの対応 |
カードローンは、他のローンと比較すると金利が高いことに注意
カードローンは無担保で使いみちも自由でコンビニATM等でも借り入れが出来る利便性がある反面、住宅ローンや教育ローン、自動車ローン、不動産担保ローンなど、 他のローンと比べると金利は割高に設定されており、その分家計への返済負担が重くなります。
したがってお金の借り入れが必要になった場合は、まず他のローンが借りられないかを検討したあとで、カードローンの活用を考えたほうがいいでしょう。 そしてカードローンを活用する時は、金利をはじめとする条件面ができるだけ有利で返済負担が軽いものを選ぶようにし、余剰資金が出来た時にはこまめに繰上返済し金利負担を軽減するように心がけましょう。