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第766回

カードローンの金利が高いのはなぜ?

カードローンの利用を検討していますが、金利が高くて驚いています。 しかも、金利の表記に幅があって、実際何%で借りられるのかよくわかりません。 なぜカードローンの金利は高いのですか?(Iさん 26歳 会社員)
一般的にローンの金利は、資金使途や貸付額(借入限度額)、担保の有無などによって決まります。 商品の特徴を理解し、自分に合った商品を選択しましょう。

カードローンの金利の決まり方

カードローンの金利は、例えば「3%~18%」のように幅を持たせて表記されることが多いです。これは、そのカードローンの下限金利と上限金利を示しています。 なぜこのように幅があるのかというと、利息制限法によって貸付額(借入限度額)が10万円未満は20%、10万円以上100万円未満は18%、100万円以上は15%が上限と定められているからです。 金融機関は、利息制限法の範囲内で借入限度額に段階を付けて金利を定めており、一般的に借入限度額が大きくなるほど金利は低くなる傾向があります。 借入限度額ごとの金利をホームページ等で確認できる金融機関もあるので、商品を比較する際の参考にしてください。

カードローンの金利が高いのはなぜ?

住宅ローンや自動車ローンなどの目的別ローンに比べてカードローンの金利が高い理由として、審査が簡便であることが挙げられます。 目的別ローンの審査には資金使途や金額を証明する書類などが必要ですが、資金使途自由のカードローンは不要です。 担保や保証人も不要で、借入限度額によっては本人確認書類のみで申し込みができる商品も多く、手軽に利用できる点が魅力です。 一方、金融機関にとっては貸し倒れリスクが高い商品であり、その分金利が高めに設定されているというわけです。

もうひとつの理由は、目的別ローンに比べて貸付額が少額な点です。 住宅や自動車の購入資金に比べ、カードローンは生活費や急な入用に利用されることが多く一回あたりの利用額は比較的少額のため、設定される金利は高めとなります。

フリーローンとの違いは?

カードローンと同様に資金使途が原則自由な商品としてフリーローンがあります。 カードローンは借入限度額の範囲内で何度でも借り入れが可能であるのに対して、フリーローンは契約時に決めた金額を借り入れた後は、追加の借り入れができません。 借入限度額内で何度でも繰り返し利用できるカードローンと異なり、返済計画が立てやすく金融機関でも返済状況が把握しやすい分、カードローンよりも金利が低めに設定されていることが多いです。

資金使途がある程度決まっている場合や、借り入れまでに時間的な余裕がある場合にはフリーローンの方がより低い金利で借り入れができる可能性が高いです。

一方、急な入用で借り入れを急ぐ場合や、将来的な追加の借り入れに備え借入可能な枠を確保しておきたい場合、少額の借り入れで短期間での返済が可能な場合などは、カードローンが向いています。

借り入れを検討する際は、金利に注目することはもちろん、商品の特徴を理解して、資金使途や緊急度に合わせた商品選択をしましょう。

【参考リンク】

私が書きました

宮野 真弓 (みやの まゆみ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP(R))、一級ファイナンシャル・プランニング技能士。

大学在学中にFP資格を取得。証券会社、銀行、独立系FP会社を経て独立。忙しくても無理なく実践できるメリハリ家計を提案するママFP。 ライフプラン全般の相談業務や家計簿診断、ライフプランセミナー講師、FP資格取得講座の講師として活動中。 学校での金銭教育にも注力している。

※執筆日:2018年03月06日