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第415回

カードローンと証書ローンはマネーライフに合わせて選ぼう

給料日前のピンチなどにカードローンを利用して助かっています。でも、つい使いすぎて、気づいたら借入残高が膨らんで、いつになったら返済が終わることやら・・・。 お金の使い方、借り方を見直そうと思っています。「借りすぎになりにくい」ローンなんて、ありますか? (福岡県 T)
カードローンは、臨時返済も随時できるので、借入残高を減らしていきましょう。 また、1回の借入れごとに契約を交わす証書タイプのローンなら、毎月着実に返済を進めていくことができます。

ちょこちょこ借りたり、返したりするのに便利な「カードローン」

お金の使い道を問わず、契約した融資限度額の範囲内であれば、繰り返し借入れができるのが「カードローン」です。あらかじめカードを作っておけば、急にお金が足りなくなったときにも近くのATMなどで素早く借りられて、便利ですよね。多くのカードローンは、リボルビング払いで利用金額に関わらず毎月一定額を返済する仕組みになっていて(借入残高が一定額になると、毎月返済額が変わる仕組みのローンもあります)、毎月の家計のやりくりに負担のない範囲で返済できるようになっています。

このように便利なカードローンですが、相談者のように使いすぎてしまう方も多いようです。借入残高が膨らんできても、毎月の返済額は一定額に抑えられているので返済負担が感じられず、追加で借りることに抵抗を感じにくいのかもしれません。しかし、毎月の少しの返済で済むということは、借入元本の返済もなかなか進まないということです。毎月返済額が変わらなければ、新たに借りた分、返済期間は延びていき、相談者のように「いつになったら返済が終わるやら・・・」ということになりかねません。

ただし、カードローンは、臨時返済についても便利な仕組みになっていて、所定のATMなどで臨時返済も随時可能です。お金に余裕ができたときに、少しずつでも余分に返済していけば、返済期間もその分、短くなっていきます。

カードローンを上手に使いこなすには、「借り易さ」に流されてむやみな借入れはせず、借入残高を意識して、自分自身で返済スケジュールを管理する自覚が大切だといえるでしょう。

<参考リンク>

まとまった金額を借りて、計画的に返済しやすい「証書ローン」

一方、1回の借り入れごとに契約書(金銭消費貸借契約証書)を作成して、契約書に記入された金額を借りるのが証書ローンです。住宅ローンや自動車ローン、教育ローンなどの目的別ローンや、おまとめローンなど、一般的に、まとまった金額を借りて長期間にわたって返済するローンでみられる仕組みです。証書ローンでは、カードは発行されず、追加融資もありません。借入残高が途中で増えることもないので、契約時に借入額・返済期間・金利に応じて毎月の返済額がきまり、返済スケジュールが確定します。

証書ローンでは、ローンの種類にもよりますが、カードローンに比べて必要書類が多く、時間も手間もかかる場合が多いので、不便に思われるかもしれません。しかし、この「手間」が、「借りすぎ」を防ぐ適度なブレーキになるとも考えられます。ローンによっては必要金額が直接支払い先(教育ローンなら学校等、トラベルローンなら旅行会社等)に支払われるので、「ちょっと多めに借りておこう」というわけにはいかない場合もあります。

つい借りすぎてしまう、手元にお金があったら使ってしまう…という方の場合は、必要額だけを借りて、スケジュールどおりに返済していけば着実に返済が進む「証書ローン」のほうが、安心して利用できるかもしれません。

一般的には、ちょこちょこ借りて、臨時返済も随時行うならカードローン、まとまった金額を借りて計画的に返していくなら証書ローンが向いているといえます。しかし、借入目的や金額、利用者のタイプによっても、使い勝手のよいローン、安心して利用できるローンは違ってきます。

ローンを選ぶ際には、ご自分のマネーライフを振り返り、借り入れ目的や必要金額も慎重に検討して、自分にとって使いやすいローン、返しやすいローンを探しましょう。

イー・ローンには、ローンを比較する機能があり、1つのローンカテゴリーにつき、5商品まで比較することができます。各ローン情報は更新時に金融機関からタイムリーに送られてくる情報を反映させているので、きちんと比較できます。この機会に活用してみましょう。

<参考リンク>

私が書きました

大林 香世 (おおばやし かよ)

ファイナンシャル・プランナー(CFPR)、一級ファイナンシャル・プランニング技能士、DCプランナー。

大学卒業後、教育系出版社に入社、教材・雑誌編集などを担当。その後、独立系FP会社を経て、2000年春より独立系FPとして、ライフプラン全般の相談業務や雑誌・HPのマネー系コラムの執筆などを行っている。

※執筆日:2011年04月28日