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第257回

社会人1年生の「マネープラン」と「カードローン」

今年の春から社会人1年生になります。新しい環境への期待と不安で一杯ですが、はじめてもらうお給料を何に使おうかと考え、今からあれこれ楽しみにしています。また、給料日前などの急な出費に備えて、使い勝手の良いカードローンもあればよいと思っています。私のような社会人1年生のマネープランとカードローンについて教えて下さい。(会社員S.O.さん(23歳))
できれば、お給料の2割はあらかじめ貯蓄に回して「貯蓄グセ」をつけておくこと。カードローンは金利と返済のしやすさなどの利便性を考えて、銀行のカードローンなどを賢く利用しましょう。

社会人1年生のマネープランは?

結婚、出産、仕事、親からの独立、転職、キャリアアップ、住宅購入などなど・・・社会人1年生にとって、これからの長い人生の中で可能性のあるライフイベントはさまざまです。

社会人ともなれば、自分の収入は自由に使うことができる上、将来の生活設計よりも、レジャーや旅行、自動車・バイクなど趣味や生活を楽しむことを優先させがちです。しかし、この時期こそ、資産形成をスタートさせる絶好の時期。早い内からきちんとした計画を立てて頑張って貯蓄しておけば、将来的なゆとりも生まれるというもの。かなえたい夢や希望を実現するための資金作りにもつながります。

そのためにも、お給料の1割~2割は財形貯蓄など給与天引きの積立を利用して、強制的に貯蓄するようにしましょう。
また、クレジットカードやローンはできるだけ使わず、欲しいものがあれば、現金で買うように心掛けましょう。
なお、クレジットカードのポイントやマイル等を貯めている場合は、前もって引き落とし口座にその分のお金を確保した上で使うようにしておけば、使い過ぎて返済不能に陥ることもなく安心です。

このほか、保険については、高額な死亡保障よりも、まずは病気やケガに備えて、医療保険などの確保を優先的に。
資産運用については、20代シングルは投資に挑戦している人も多く、株式投資などで積極的にリターンを狙う姿勢が伺えます。もちろん、リスクはつきものですが、シングルのうちに投資に慣れておけば、センスも磨かれるはずです。
社会人1年生としては、まずは少額ずつでも、コツコツと積立をすることを習慣づけ、ある程度にまとまった段階で運用を考えるようにすれば良いでしょう。

社会人1年生のマネープランのポイント
  1. 健全な「金銭感覚」を身に付け、計画的な収入・支出を習慣付けること!クレジットカードやローン等は安易に使い過ぎないように。
  2. 死亡保障が必要なければ、保険は「医療保険」「傷害保険」等がベスト。
  3. 余裕があれば、株式や投信など「収益性」のある金融商品への投資もチャレンジ

社会人1年生にお勧めのカードローンのポイントは?

また、社会人ともなれば、急にお金が必要になった場合の資金の調達方法を知っておくことは大切なことです。
カードローンとは、使い途が自由な担保の必要な小口のローンで、申込時に利用限度額(50万円など)を決めて、いつでもCDやATMからキャッシュカードで借りることができます。
住宅ローンや教育ローンなどの目的が決まっているローンよりも、借入限度額は少額ですが、審査基準が緩やかで早く借りることができるため、お給料日前にちょっとお金が必要になった場合などに便利です。

ただし、便利な反面、金利は高いため、利用する場合は、自分の返済できる範囲をよく考え、返済計画をきちんと立てて借りることが大切です。
また、カードローンは銀行やクレジットカード会社、信販会社、消費者金融などさまざまな金融機関で取り扱っていますが、金利や条件もさまざまです。
「実質金利は?」「返済方法は?」「臨時返済が可能か?その際の手数料は必要か?」など、自分に合ったカードローンの条件を事前に確認しておくことです。

社会人1年生であれば、まずは、お給料の振込口座に指定した銀行のカードローンはどうかチェックしてみてはいかがでしょうか?
銀行のカードローンは審査条件がやや厳しいものの比較的金利も低く、返済できるATMの台数も多く、手数料なしで臨時返済が可能など利便性も高いといえます。

参考:銀行カードローン一覧

私が書きました

黒田 尚子 (くろだ なおこ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)、第2種情報処理技術者、初級システムアドミニストレータ。

92年大学卒業後、日本総合研究所に入社。約5年3ヶ月間、システム開発に携る。退社後、98年ファイナンシャル・プランナーとして独立。 まったくの異業種からの転職のため、できるだけ幅広いテーマを手掛けるようにしている。雑誌・インターネットなどの連載を持つほか、セミナー講師、講演、相談業務などを行う。モットーは「夢をカタチに」。現在、夫1人&猫1匹と暮らす。

※執筆日:2008年03月12日