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第227回

カード会社のローンカードを便利に使おう!

カード会社のサイトで「ローンカード」についての紹介があったのですが、どのようなものですか?クレジットカードとどのように違うのですか?(長野県在住O.A.さん、25歳)
「ローンカード」とは、クレジットカード会社(以下、カード会社)などの金融機関が発行しているローン専用のカードで、一定の限度額までなら、使いみち自由、引き出しや返済がいつでも可能で便利なカードです。

「ローンカード」とは?

「ローンカード」とは、その名の通り、ローン専用のカードで、クレジットカードとは異なり、ショッピング等には利用できません。銀行、信販会社、カード会社、消費者金融などの金融機関で取り扱っています。
カードローンは、手持ちのクレジットカードでも利用することが可能ですが、あらかじめ審査を受けて、ローンカードを作っておけば、所定の貸付限度額の範囲内で自由に引き出しや返済を行うことができるというわけです。

とりわけ、ここ数年、カード会社などでは、ローンカードに注力しており、提携先の銀行等のATMで随時返済が可能な機能を追加したり、ローンカード以外にショッピングクレジット等の返済ポイントをまとめて付加できたりと新しい機能やサービスが付加された新型ローンカードが登場しています。

「ローンカード」の特徴は?

例えば、JCBが発行しているローン専用カード「firstloan+」の場合、融資利率が年利8.00~17.80%、利用可能枠は最高300万円(1万円単位)、年会費等は無料、担保や保証人も一切不要です。

これまでも、ローンカードといえば、いわゆる「キャッシングカード」のような消費者金融系のローンカードがありました。
これら消費者金融系のローンカードの特徴は、審査が比較的緩やかな上、提携しているCDやATM等の台数も多く利便性が高いものの、実質年率は平均的には最も高く設定されています(実質年率15%~29%など)

これに比べて、カード会社のローンカードは、一定の収入(前年度年収300万円など)のある会社員、自営業等で資金使途自由なまとまった資金を必要としている人を対象としており、利用可能額に応じて適用される融資利率も異なってきます。
つまり、信用度が高い人ほど低利でまとまった資金の融資が受けられるということです。

「ローンカード」を利用する場合は?

手持ちのクレジットカードなどのキャッシングやカードローンと比較して、ローンカードの低い金利の融資が受けられそうな人は、イザという時に備えて、このようなローンカードの審査を受け、いつでも借りられるように準備しておくと便利でしょう。
また、会社によっては、カード利用および返済実績等によって、融資利率の引き下げや利用可能枠の引き上げ等の優遇措置が受けられる場合もあります。

ただし、キャッシュカード感覚で使えるとしても、あくまでも借金であることを忘れずに。
ほとんどのローンカードの場合、返済方法は、あらかじめ決められた一定金額を返済していくリボルビング方式で、支払利息は、借入残高に対して日割計算されます。
そのため、借入金額が少額で借入期間が短期の場合は、支払利息は少額で済みますが、逆に、借入金額が高額で借入期間が長期の場合は、なかなか元金(借入残高)が減らず、利息負担も過大になります。
返済は、ボーナス払いやATM等でその都度返済することもできますので、返済計画をきちんと立てて利用するようにしましょう。

私が書きました

黒田 尚子 (くろだ なおこ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)、第2種情報処理技術者、初級システムアドミニストレータ。

92年大学卒業後、日本総合研究所に入社。約5年3ヶ月間、システム開発に携る。退社後、98年ファイナンシャル・プランナーとして独立。 まったくの異業種からの転職のため、できるだけ幅広いテーマを手掛けるようにしている。雑誌・インターネットなどの連載を持つほか、セミナー講師、講演、相談業務などを行う。モットーは「夢をカタチに」。現在、夫1人&猫1匹と暮らす。

※執筆日:2007年08月04日