第197回
カードローンも「繰り上げ返済」で賢く返済!
- 現在、カードローンで借りたお金を毎月定額返済していますが、ちょっとだけ臨時収入が入ったので返済に回したいと思います。こんな場合、通常の返済とは別に返済できるのでしょうか?複数ローンがある場合は、どれを優先させるのがオトクですか?(28歳、男性)
- 毎月返済等だけでなく、まとまったお金が手元にあれば、カードローンも「繰り上げ返済」することができます。会社によって、「臨時返済」や「増額返済」などと呼んでいるもので、多くの金融機関で随時受け付けしています。
● カードローンも繰り上げ返済?
「繰り上げ返済」とは、住宅ローンでよく知られていますが、毎月返済している金額以外の資金を使ってローンの残高を減らすこと。投入された資金(内入れ金)は、すべて元金に充当されるため、支払い利息は当初の予定よりも少なくて済みます。残額を一括で返済する「全額繰り上げ返済」と一部だけ返済する「一部繰り上げ返済」があります。
そして、カードローンも、この繰り上げ返済のしくみを利用すれば、支払利息を軽減させることができます。
例えば、ソニー銀行の「カードローン」は、ATMもしくはサービスサイトからの臨時返済が可能。ただし、元金部分を全額返済しても、利息の精算は、次回の約定返済日になります(サービスサイトの全額返済除く)
また、楽天クレジットの「マイワン」は、指定した口座からの約定返済以外に、提携金融機関のATMから、手数料無料で、増額返済をすることもできます。
このように多くの金融機関では、随時、繰り上げ返済を受け付けており、手軽に提携金融機関やコンビニなどのATMから入金ができるようになっています。内入れ金の額も、利息金額以上と自由度が高いのも特徴です。
● 「繰り上げ返済」のこんな点に注意!
ただし、繰り上げ返済もある程度、事前に連絡が必要な場合や、手数料などがかかる場合などもあります。
例えば、沖縄銀行の「タイムリーローン」は、一部繰り上げ返済で5,250円(税込み)、全部繰り上げ返済で3,150円(税込み)が必要となっています。 また、複数のカードローンがある場合、一般的に繰り上げ返済する優先順位は、(1)金利の高いもの(2)返済期間の長いもの(3)借入残高の多いものです。 ただし、返済方法によっては、同じ金額を繰り上げ返済しても、効果があまりないものもあります。したがって、この優先順位の目安を参考にして、借入れ条件をトータルに検討することが重要です。各社返済シミュレーションを行っていますので、試算してみるのも良いでしょう。
なお、カードローンの返済方法については、 イーローンの返済方法 を参照してください。
● 借りた後の「メンテナンス」にも気をつけよう!
借りる時は、一生懸命に、金利や商品内容を比較・検討する人も、借りてしまえば、返済方法等について無関心な人が多いようです。 とくに、カードローンなどに多い返済方法の「リボ払い」の場合、毎月の返済額が変わらず、限度額以内であれば別途利用しても返済額が定額となるため、いったいいつまで返済が続くのか分からなくなってしまいがち。ある日計算してみたら、自分でも気付かないうちに借入額が膨らんでいたなんでこともあります。 そうならないように、返済についても関心を持って、上手に借りて賢く返すことを心掛けたいものですね。