第1104回NEW
消費者金融のカードローン、その特徴は?
- 街中の看板やCMで見ることのある「消費者金融」は、どんな会社でしょうか。消費者金融にも銀行にも「カードローン」がありますが、違いがあるのでしょうか。(群馬県Tさん)
- 消費者金融は、カードローンなどの個人向けの貸付を主に扱う会社です。審査回答期間が短く、急な資金需要に便利ですが、銀行等のカードローンに比べると金利は高め、といった特徴があります。
消費者金融とは
消費者金融は、カードローンなどの個人向けの貸付を主に扱う会社です。法人向けの事業資金の貸付も扱う消費者金融もあります。
貸金業者である消費者金融は、「貸金業法」に基づいて貸付を行っています。
貸金業法とは、消費者金融などの貸金業者に関する規制などを定めている法律です。多重債務者の増加が深刻な社会問題となったことから、貸金業法は2006年12月に改正され、2010年6月に完全施行されました。改正された貸金業法には、返済能力を超えた借りすぎを防ぐための「借入総額の規制(総量規制)」や「上限金利(借入金額に応じて15%~20%)」、ヤミ金対策として「著しい高金利での貸付け」や「無登録営業」に対する罰則(10年以下の懲役もしくは3,000万円以下の罰金、またはこの併科)などが盛り込まれています。
消費者金融などの貸金業を営むためには、主たる営業所等の所在地を管轄する財務局長又は都道府県知事の登録を受けなければならないこととなっています。
金融庁のホームページには「登録貸金業者情報検索サービス」があり、登録業者であるかどうかを確認することができます。
なお、身近な銀行等でもローン商品が扱われていますが、銀行等の商品は貸金業法ではなく、銀行法の規制を受けます。
「急な出費」に強い、消費者金融のカードローン
カードローンを比較してみると(⇒表1)、銀行に比べ、消費者金融のカードローンは、審査回答期間が短く、素早く借りられることがわかります。その一方、金利は銀行等のカードローンに比べると高めに設定されています。
消費者金融のカードローン | 銀行のカードローン | |
---|---|---|
適用される法律 | 貸金業法 | 銀行法 |
実質金利(最低・最高)* | 3.00%・18.00% | 0.9%・14.8% |
審査回答期間 | 15秒~15分 | 即日~2日 |
* 実質金利・審査回答期間は2024年10月30日現在、イー・ローン「カードローン」で、「銀行」「その他の金融機関」でそれぞれ検索した場合。表は筆者作成。
また、消費者金融の場合、貸金業法の「総量規制」の対象となり、原則として「年収の3分の1」までしか、借り入れることができません。
総量規制とは、返済不能なほど借り入れることを防ぐために設けられた、借り入れる金額の総額に制限を設ける規制です。貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える場合、新規の借り入れをすることはできません(住宅ローンなど、総量規制の規制を受けないローンもあります)。
総量規制は消費者金融などの貸金業者を対象とした規制であり、銀行等のローンには総量規制による制限はありません。しかし、銀行等のカードローンなら希望通りの金額が借りられるとは限りません。利用者それぞれの収入や勤務状況などから、無理なく返済が続けられるかを審査されることは銀行等のローンでも変わりません。また、その金融機関やその商品ごとの審査基準もあるので、基準をクリアできなければ、希望の金額が借りられない場合もあるでしょう。
カードローンを選ぶなら、自分のニーズに合わせて
このように、銀行のカードローンと比べると消費者金融は、「素早く借りられるが、比較的高金利、限度額が小さい場合もある」という特徴があります。したがって、早急に(それほど多くない)資金が必要、という方には向いた選択肢だと思います。
なお、消費者金融によっては、「初回30日間無利息」など、初めて利用する場合には一定期間利息がかからない商品もあります。その制度が利用できて無利息期間中に完済すれば、「素早く借りられて利息負担もなし」ということになりますね。利用を検討される場合は、無利息のサービスの有無もチェックしておかれるとよいでしょう。
一方、銀行のカードローンは、審査回答期間の短さは消費者金融に譲るものの、比較的低金利で利用できます。早急に資金が必要、というわけでなければ、金利や利便性を比較検討して選ばれるとよいでしょう。
私が書きました
ファイナンシャル・プランナー(CFPR)、一級ファイナンシャル・プランニング技能士、DCプランナー。
大学卒業後、教育系出版社に入社、教材・雑誌編集などを担当。その後、独立系FP会社を経て、2000年春より独立系FPとして、ライフプラン全般の相談業務や雑誌・HPのマネー系コラムの執筆などを行っている。
※執筆日:2024年11月05日
カードローンの総合ランキング
カードローンを探すなら「イー・ローン」のカードローン総合ランキングをチェックしてみましょう。
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横浜銀行
- 実質年率
- 1.500% ~ 14.600%
- 限度額
- 10万円 ~ 1000万円
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- 実質年率
- 1.500% ~ 14.800%
- 限度額
- 10万円 ~ 800万円
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三井住友カード
- 実質年率
- 3.000% ~ 18.000%
- 限度額
- 1万円 ~ 800万円
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第4位三菱UFJ銀行
- 実質年率
- 1.400% ~ 14.600%
- 限度額
- 10万円 ~ 800万円
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第5位auじぶん銀行
- 実質年率
- 0.980% ~ 17.500%
- 限度額
- 10万円 ~ 800万円
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第6位
- 実質年率
- 1.400% ~ 14.800%
- 限度額
- 10万円 ~ 800万円
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第7位山梨中央銀行
- 実質年率
- 1.000% ~ 14.500%
- 限度額
- 10万円 ~ 1000万円
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第8位
- 実質年率
- 0.900% ~ 14.500%
- 限度額
- 10万円 ~ 1000万円
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第9位百五銀行
- 実質年率
- 1.800% ~ 14.700%
- 限度額
- 10万円 ~ 800万円
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第10位第四北越銀行
- 実質年率
- 1.500% ~ 14.800%
- 限度額
- 10万円 ~ 800万円
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