第386回

エコカー補助金終了!ならば中古車+エコカー減税+自動車ローンで節約を!

景気がなかなか上向かないので、「エコカー補助金」制度も延長されると思っていたのですが、予定より早く9月初めに突然終わってしまって自動車を買うタイミングをなくした気がします。補助金以外で自動車を有利に手に入れる方法はありますか?(Mさん 39歳 会社員男性)
確かに「エコカー補助金」はなくなりました。しかし「エコカー減税」はまだ続いています。エコカー減税は新車だけでなく中古車でも利用が可能です。エコカー減税と自動車ローンを使って中古車の購入することも検討してみてはどうでしょう?

エコカー補助金は終了しても、エコカー減税は継続

もともと今年9月30日までに新車登録した車が対象だったエコカー補助金ですが、予算枠に達したため9月7日に受理された申請分を最後に受付が終了しました。
人気を博したエコカー補助金の額は次の通りでした。

  • (1)登録してから13年以上たった車を廃車にして新車のエコカー(乗用車)に買い替える場合は25万円(軽自動車は12.5万円)
  • (2)新車のエコカー(乗用車)を購入する場合は10万円(軽乗用車は5万円)

確かに、このエコカー補助金制度は終了しましたが、同じように昨年以降の自動車需要を支えてきたものに「エコカー減税」があります。この仕組みは10月以降も継続します。
エコカー減税は、排ガス性能や燃費性能等の優れた自動車を購入し、一定の条件を満たしている場合、自動車重量税、自動車取得税、自動車税が減税されるというもの。
これらの税金は、自動車の購入時や維持していくうえで払わなければならない税金です。自動車重量税は購入時と車検時に、自動車取得税は購入時に、そして自動車税は毎年かかります。購入車種や重量、税金の種類等によって減税額や期限は異なりますが、この制度を利用するとマイカーを有利に手に入れることができます。
しかも、エコカー減税制度は新車だけでなく、中古車も対象になります。

活気を取り戻す中古車市場と自動車ローン見直しの重要性!

エコカー補助金等の影響で、新車販売だけでなく車の買い替え需要も膨らみ、中古車市場が活気を取り戻しています。そんな中「売れ筋の中古車を、エコカー減税の恩恵を受けながら、吟味した自動車ローンで購入する」という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか?
自動車ローンは、ディーラーや販売店で組むこともできますが、一般的には銀行等のローンのほうが金利は低く、返済負担が少なくてすむようです。
また、銀行等の自動車ローンは、購入費用だけでなく、車検や修理費用、免許の取得費用、自動車保険や税金の支払いなどとして利用できものもあるので、たとえば、ローンを使って免許の取得と同時に車が欲しいという方などには便利です。さらに、ディーラー等のローンと異なり、車の所有権を最初から本人名義にすることができるため、ローン返済が終わった後に名義変更をする必要がありません。

「来店不要」な自動車ローンを比較する

来店が不要で利便性が高い中古車ローンを比較してみましょう。

  日立キャピタル 損保ジャパン 東京都民銀行
実質年率
2.800%~3.400%(固定)
3.700%(固定)
2.850%~3.500%(変動)
年収要件等
前年年収500万円以上
給与所得者
3年以上勤務
前年年収400万円以上
給与所得者
3年以上勤務
前年年収150万円以上
給与所得者
借入時年齢
20歳以上64歳以下
20歳以上59歳以下
20歳以上65歳以下
借入可能額
50万円~500万円
100万円 ~ 199万円
50万円~500万円
審査回答期間
12時間程度
12時間程度
24時間程度
最長借入期間
5年
5年
7年

(イー・ローンHPより抜粋・筆者作成)

他にも、エコカーなど、環境に配慮した商品限定のローンもあります。
中京銀行 多目的ローン【環境配慮型コース】は、エコカー減税対象車やハイブリッド車購入資金などに限定したローンです。商品詳細は実質年率2.400%(変動)、借入時年齢は20歳以上64歳以下、借入可能額は10万円~500万円、最少借入期間は7年。来店は必要です。また、実際に自動車ローンを利用する時には、具体的な融資条件や必要書類、商品概要などを個々に確認し、保証料などのコストも含めた総返済額で比較することが大切です。

このように、エコカー補助金が終了してしまっても、エコカー減税を利用や自動車ローンを吟味することにより、オトクにマイカーを手に入れることができます。みなさんも、是非参考にされてみてはいかがでしょうか。

私が書きました

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中村 宏 (なかむら ひろし)

ファイナンシャル・プランナー。FPオフィス・ワーク・ワークス 代表。

教育出版社勤務後、2003年にファイナンシャルプランナーとして独立。「お客様のお金の不安を解消する」をモットーに、1,500件を超える個人相談、セミナー講師、雑誌取材、執筆・寄稿等を中心に活動。無料メルマガ「生活マネー ミニ講座」を配信中。著作 「自分のお金の育て方」(祥伝社)、「老後に破産する人、しない人」(KADOKAWA中経出版)。

※執筆日:2010年09月21日