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第210回

はじめての自動車購入。ローンの選び方は?

入社6年目で東京から地方に転勤。交通が不便なので車を買うことにしました。初めてなので、自動車ローンの上手な選び方を教えてください。(Kさん 会社員)
以前は自動車ローンといえば、車ディーラーや販売会社経由で信販会社のローンを組むのが当たり前でした。しかし、今では銀行や信用金庫、保険会社などにも魅力的な自動車ローンが増えています。インターネットなどで比較し、たくさんの選択肢から自分にピッタリな自動車ローンを探しましょう。

信販会社と銀行の自動車ローンの比較

ディーラーや販売会社経由で信販会社のローンを組む場合と、銀行などで組む場合を比較してみます。

<一般的な信販会社と銀行などの自動車ローンの比較>

メリットデメリット
信販会社 ・手続きがラク
・学生や勤続年数の浅い人でも借りられる(保証人が必要)
・金利がやや高め
・選択肢が限られる
銀行など ・金利が低め
・多くのバリエーションの中から選べる
・ある程度の勤続年数(3年~5年)や収入などの条件がある
・種類が多いので探す手間がかかったり、審査に数日かかる場合もある

入社3~5年目以上の会社員の方ならば、広い選択肢の中から金利の安いローンを探すこともできます。インターネットを利用すれば、手数料なども含めた実質金利で簡単に比較することも可能です。また、忙しくてなかなか金融機関に行けない方や、遠くにお住まいの方でも、契約時に来店不要の会社もありますのでチェックしてみましょう。

銀行などでは審査に数日かかる場合もありますので、納得できるローンを借りたい方は、"車が決まってからローン探し"ではなく、"車選びと一緒にローン探し"と早めにローン探しを始めておくことをお勧めします。

金利に注目!優遇も見逃せない

金利の種類として固定金利と変動金利がありますが、住宅ローンのように何十年もローンを組むわけではないので、自動車ローンは固定金利でも安い金利のものがあります。「固定金利は変動金利よりも金利が高い」という固定概念を捨てて探してみましょう。今後じわじわと金利が上昇する気配。返済額が途中で増える心配のない固定金利は魅力的ですね。

変動金利で借りる場合には、急に金利が上昇した時に備えて貯蓄もしっかりしておきたいもの。自動車ローンの場合は、途中での一部繰り上げ返済ができずに、全額返済しかできないローンが多いので、あらかじめ確認しておきましょう。

また、条件を満たせば0.2~2%ほどの金利優遇を得られるものもありますので、自分にあてはまる条件をチェックしてみましょう。

<金利優遇の条件(例)>

  • キャンペーン期間中の審査申込
  • 同じ金融機関で住宅ローンを組んでいて、返済に遅延のない方
  • 同じ金融機関に公共料金の引き落としや給与振り込み口座がある方
  • SDカード、ゴールド免許保有者
  • 低排出ガス車・低公害車を購入した場合
  • 下取りがある場合  など

300万円を5年ローンで借る場合、金利が3%と4%と1%の違いで、利息はトータルで約8万円の差がつきます。(元利均等返済、ボーナス返済なしの場合)

3%の場合毎月返済額53,906円(総返済額 3,234,360円)
3%の場合:4%の場合
毎月返済額
55,249円
(総返済額 3,314,940円)

最初に"比較して選ぶ"という多少の手間をかけても、その価値があると思いませんか?ローンは何年間もつき合うもの。インターネットで比較したり、情報収集をして納得できる有利なローンを見つけましょう。

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私が書きました

田辺 南香 (たなべ みか)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)、一級ファイナンシャル・プランニング技能士。

上智大学卒業後、情報出版会社に入社。求人・旅行・自動車など数々の情報誌の社内ITコンサルタントとして、課題解決のためのプロジェクトを多く経験。退職後、その経験を個人のライフプランの実現に役立てたいとFPとして独立。現在は、資産運用、ライフプラン、マネープランに関するコラムの執筆、セミナー講師などを中心に活動中。

※執筆日:2007年04月02日