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第856回

令和最初の確定申告!住宅ローン控除の方法などを確認!

昨年、住宅を購入しました。住宅ローン控除を受けるためには確定申告が必要と聞きましたが、何を準備すればよいでしょうか。(Sさん 会社員 京都府)
住宅ローン控除を受けるためには必要書類がたくさんありますので早めに準備しましょう。 令和元年分の確定申告では添付書類やスマートフォン申告で前年度からの変更点もありますので、確認しておきましょう。

住宅ローン控除を初めて受ける場合

10年以上の住宅ローンを組んでいて、控除を受ける年の所得が3,000万円以下であるなどの要件を満たしていれば住宅ローン控除を受けることができます。住宅購入の際、消費税10%で購入し令和元年10月1日から令和2年12月31日までに入居した方は、控除期間が10年間から13年間に延長されます。住宅ローン控除を初めて受ける場合は、確定申告で必要な書類を提出しなければなりません。

初めて住宅ローン控除を受けるために必要な書類の例
・確定申告書
・(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書
・住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書
(複数の金融機関から借りていたら全ての証明書が必要)
・家屋の登記事項証明書、請負契約書の写し、売買契約書の写し等
・敷地の登記事項証明書、売買契約書の写し等

条件によっては追加で必要になる書類もありますので、詳細は税務署や国税庁のホームページ等で確認し、早めに準備をしておきましょう。 サラリーマンの方は最初の年だけ確定申告をすれば、あとは年末調整で控除を受けられます。

令和はスマートフォンでの確定申告がより便利に!

電子申告、いわゆる「e-Tax」を利用すれば混雑する税務署にわざわざ行かなくても、確定申告ができます。 昨年から、スマートフォン用に見やすくなった専用画面からのe-Taxも可能になりました。 しかし、2か所以上から給料をもらっている方や雑所得がある方はスマートフォン専用画面からの申告はできませんでした。

なにかと制限があったスマートフォンでの申告ですが、令和2年(2019年分)の確定申告では利用可能な方が増えました。 給与所得者で2か所以上から給料をもらっている方、年金や副収入などの雑所得がある方、生命保険金などの一時所得がある方もスマートフォン専用画面から申告可能になりますし、医療費控除やふるさと納税などの寄付金控除だけでなく、すべての所得控除が申告可能となります。

スマートフォンでの申告は、マイナンバーカードとマイナンバーカード対応の端末があれば可能です。 マイナンバーカードがない場合、税務署で事前に本人確認をして電子申告に必要なIDとパスワードを発行してもらう方法もありますが、暫定的な措置です。 今後のことを考えると、マイナンバーカードを取得した方がよさそうです。

マイナンバーカードの申請もスマートフォンから可能ですが、申請してから手元に届くまで1か月程度かかりますので、早めに申請しましょう。

確定申告の義務のない方が住宅ローン控除や医療費控除を利用して税金を還付してもらう「還付申告」は、翌年1月1日から5年間が申告期間になります。 ただし、スマートフォンからマイナンバーカードを利用して行うe-Taxは令和2年1月31日から可能になる予定です。 それ以外のIDとパスワードを利用するe-Taxや、書面を印刷して提出する申告はすでに1月6日から国税庁ホームページで受付が始まっています。 パソコンからのe-Taxはブラウザによって開始時期や利用可否が異なりますので詳しくは国税庁ホームページをご確認ください。

源泉徴収票などが添付不要に!

平成29年分の申告から医療費控除の申告で明細書を添付すれば領収書を提出が不要になりましたが、令和2年の確定申告では下記の書類が添付不要となりました。

令和2年の確定申告で不要となる添付書類の例
・給与所得、退職所得及び公的年金等の源泉徴収票
・オープン型の証券投資信託の収益の分配の支払通知書
・配当等とみなされる金額の支払通知書
・上場株式配当等の支払通知書
・特定口座年間取引報告書
など

源泉徴収票等の提出は不要になりましたが、確定申告書には申告内容を正しく記載する必要があります。税務署などの会場で確定申告書を作成する場合には、源泉徴収票などの必要書類は持っていくようにしましょう。

住宅ローン控除を受けるために必要な書類は、初めて目にするものが大半で記載方法などがわからない方も多いと思います。 不安な方は直接申告会場に行かれることをおすすめしますが、混雑も予想されますので時間に余裕をもって行かれると良いでしょう。 なお、次年度からサラリーマンの方は年末調整となりますが、ローン残高の推移や現在の適用金利を確認する良い機会となりますので、そのタイミングで今より条件の良い住宅ローンがないか借り換えを検討してみるのも良いでしょう。

確定申告は事前準備に意外と手間がかかります。 のんびりしていると期限ギリギリに慌てたり、間に合わなかったりすることも考えられます。 令和初めての確定申告は、早めに準備をしてスマートに申告を終えたいですね。

【参考リンク】

私が書きました

福島 佳奈美 (ふくしま かなみ)

ファイナンシャルプランナー(CFPR)。

大学卒業後、情報システム会社で金融系SE(システムエンジニア)として勤務し、出産を機に退社。子育て中の2006年にファイナンシャルプランナー(CFPR)資格を取得する。その後、教育費や保険・家計見直しなどのセミナー講師、幅広いテーマでのマネーコラム執筆、個人相談などを中心に、独立系FPとして活動を行っている。

※執筆日:2020年01月14日